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世界大戦で日本とアメリカが共闘するという異例の作品

  • 投稿者: 退会済み   [2020年 08月 15日 17時 31分]
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本作品は日本がアメリカや他連合国と有利な条件で講和したり大東亜共栄圏を作ったりするという歴史改変物のテンプレから抜け出した良作です。欧州で実質的にドイツのもとにつく連合国に対し日本アメリカ、ソ連が共闘するというもの。知識チート系主人公による改変ではなく「そういう世界だ」という感じなのでリアルさがある。日本の技術や米ソの物量で圧勝というわけではなく欧州各国も健闘するのがよいところ。視点が第三者なのでわかりやすいしアガるw 戦後の斜陽?は苦手な人がいるかも・・・
if戦記として読むなら最高傑作だと思います。

満鉄共同経営というIFが作り出したもうひとつの「20世紀史」

 史実では小村寿太郎の猛反対で合意に至らなかった「桂・ハリマン協定」が正式契約となり、満鉄が日米共同経営となった世界線です。
 WW1までは我々が良く知る歴史の流れに沿っていますが、日本の欧州派兵など、僅かな差異が見受けられ徐々に歴史が変わっていきます。
 そしてシベリア出兵での極東共和国成立と第二次北伐による満州帝国建国で完全に我々の歴史から剥離します。
 なろうの規約では存命中の人物が出せないので、作品としてはWW2後の戦後処理までで終わりますが、転載元の太陽帝国では既に冷戦が終結し21世紀に突入、徐々に欠けていく日米関係が描写されています。
 個人的に今まで読んだ歴史改変型架空戦記で五本の指に入る傑作です。
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