イチオシレビュー一覧

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「誰か」の大切な場所が、「自分」にも大切な場所となって。

場所にも思い出がある。
記憶がある。
繋がってきたものがある。

老婦には老婦の紡いできたものがある。

老婦には孫が居た。
そう、可愛い孫が。
孫は少年となって、
ある夢を楽しそうに話していた。


此処にもまた、夢を持つ一人の青年が居る。
夢を追ってひた走ってきた青年。
ただ、夢を掴むために居た筈なのに。

青年と少年の人生は此処で絡まり始めてしまう。
そして、それは老婦とも。


ひとつの大切な場所。
老婦の、少年の、そして……。




青年の人生が此処に絡まり落ちた事が、
幸か不幸か……それは青年が決める事だ。


「蜃気楼《かいやぐら》」
願わくば、
此処があなたにとっても大切な場所となりますように。



※この作品「夢わたり その伍」からよりも、「夢わたり」から読み始める事をお勧めします。
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