イチオシレビュー一覧

　登場人物の洪水、それは多くの書き手に陥りがちな読者を混乱させてしまう展開の一つなのだが、本作は実に良い塩梅で登場人物達が初登場していく、それも読みやすいタイミングで、そうして印象的な登場をする。
人物描写も丁寧にワンポイントを入れている為に誰がだか分からなくなる事も無く、会話も読みやすい。

　そうしてここからは個人的な好みの話になってしまうが、作者の中にある情緒、心を透かして見たいと思う程に、本作は自分にとって好ましい描写が多いという事をはっきりと書き残しておきたい。
自分にとって繰り返す言葉の波に飲まれる事は、ある種の幸福である。
もしかすると賛否があるのかもしれないとも思うが、自分はソレらの描写を心から好きだと言いたい。

　極めつけは『“くだらない”を全力で追いかけるのが青春だ』という言葉。
良い作品だという事は言わずもがな。
好きを伝えるだけでレビュー字数を越える程だった。

まず登場人物ですが、とても愉快です。そのため、恋愛のようで恋愛じゃない？　ていうような部分がありますが、気にしない！　七不思議の謎が面白すぎます。また、文章も読みやすくてどっぷりとその世界に浸れます。笑える部分があるのがミソです。ホラーもよいけど笑いもね。という部分があります。描写も素晴らしいですね。愉快でホラーなワールドに浸ってみませんか？

不思議部に七不思議、コウモリのカケラ、片翼のなくなったカラスの死体……などなどなど。あらすじを読んだだけでも怪奇の連続。興味をそそられます。
読めば読むほど物語の世界に引き込まれ、張り巡らされた伏線に驚かされ、時にクスッと笑えるコメディ部分もあり、最後まで読者を飽きさせません。ページを進める手が止まらず、また物語が『怪奇』をテーマにしているだけあって、文章構成が独特な部分があります。そこがまた面白いし、いい演出になっています。

是非一度読んでみてください。
もうこの不思議な怪キ・ミステリーから目が離せません！

本作品の一話目ですが、一見普通の恋愛ストーリー？と感じさせる所から始まります。ですが主人公の心理描写から、少し変わった主人公？と感じる部分があり、そこからどんな展開に進展していくのか気になり、引き込まれていきます。

描写はくどくなく分かりやすいのに、しっかり書かれているので、親しみやすく感じるためストレスなくスラスラ読めるのも、本作品の魅力だと感じます。

濃いめの文体に、個性強めのキャラ達が開幕から押し寄せてくる、かなりクセになる作品。
最初、奇抜な学園描写にイメージが追いつかないかも知れないが、読み進めればきっと分かるはず。
ストーリーはまだまだ序盤だが、フラグと不思議が盛りだくさんで最後まで失速することなく駆け抜けて欲しい。
学園物好き、特に化物語が好きな人なら絶対に楽しめること間違いなし！

登場人物がみんな強烈で愉快なキャラクターで、ずっと彼らの他愛もない会話を聞いていたい。
何よりサクサク読める文章。学園×七不思議でweb向きの文体をしているのは新鮮だ。私はあまり見たことがない。
題材の七不思議は古臭く感じられるかもしれないが、webでは意外と初めての人も多いのではないだろうか。
それと少しだけ児童文学を思い出した。きっと中学生くらいから楽しめるはずだ。