イチオシレビュー一覧

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『戻ってこいと言われてももう遅い』系作品の中で正解例があるとするなら、それはきっとこの作品。

  • 投稿者: 暮伊豆   [2020年 12月 24日 02時 01分]
昨今のなろう界を席巻する『もう遅い』という風潮。
追放されて、真の力を発揮して、ざまぁする。
それが悪いとは言わない。それだって面白いんだから。

ではこの作品はどうなのか?
コミカルな始まりから、やはりコメディタッチで進む物語。

この分なら無事にスローライフまで辿り着けるかと思えば……

お約束のような一波乱。
それも世界を揺るがすレベルの。
怒涛の展開が読むのをやめさせてくれない。
だから寝る前に読むのはやめておいた方がいい。
単純に睡眠時間を削られることはもちろんだが、読んだ後の興奮でまた眠れなくなる。

私はこんなに完成度の高い物語を読めて幸せだ。

彼女ノ最強ハベッドノ上デ開花スル

  • 投稿者: カバタ山   [2020年 12月 03日 22時 13分]
家族を失い故郷からも追放された少女「ローリエ」。
憐れ盗賊に捕まり売られようとしていた。

だが彼女は知らない。
自らの身に宿る血の雄叫びを。

何故なら彼女はエロフ。
エルフの中でも最も凶悪な種族。
人を隷属させ飼育する事も平気でする。
その被害は東京ドーム六個分。

エルフ達は野獣を野に放った。

グレン・レオンハートと出会った事で眠れし血が騒ぎ出す。
それが齎すものはこの世の破滅か玉の輿か?

──最強は夜の帳と共に現れる。

闇の中にギラリと光る双眸。静かなる夜には叫び声こそが相応しい。

今夜もまた生贄が一人。

なんかすっごい面白いの、はじまった。

出る杭は打たれる。
それが身分格差社会というもの。

人生最悪の唐突なクビ宣言からはじまる本作。
追放同然に祖国を追われるも、めげない主人公。
これってアンラッキー? それともラッキーなの??
幼馴染みの美女を連れて、向かう先はエルフの国――。

のっけからストーリーがいい。軽快な語り口にテンポもいい。
ちょこちょこ挟んでくる笑いのセンスがたまらない。
怪しい薬の効果とネーミングが好きだ! これぞエンタメ!!

ざっくり言うと、「追放」「ざまぁ」に心動く人へ贈る、成り上がりの物語(だと思う)。
テンプレが好きな人にもそうじゃない人にもオススメ。
とにかく読めばいいと思う(解説を放棄した最低なレビュワー)。

あと、これ重要。
作者傾向により、ちゃんと「完結」する(確信)。
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