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▽レビューを書く今年一番のヒューマンドラマ短編と言っても過言ではない
- 投稿者: nullpovendman [2020年 12月 25日 21時 13分]
あまりに人間的で、どうしようもなく人間的な人形、魚住くんの物語です。
人の嫌な気持ちを砂や石に変えて吐き出すことを使命とした人に酷似した何か。それが魚住くんです。
クラスのみんなの嫌な気持ちを楽にするたび、先生の怒りを鎮めるたびに、魚住くんは気持ちを砂に変えて吐き出すのです。主人公の女のことが寄せる好意も、あるいは砂になっていくのかもしれません。
グロテスクでホラーっぽくもありながら、人間とは何かを考えさせられる文学的な表現が魅力的です。人形でありながら、人の業を一心に受け止め、業に身をやつしていく魚住君の在り方に今年一番の輝きを感じました。今年のクリスマスにふさわしい名作短編だと思います。
人の嫌な気持ちを砂や石に変えて吐き出すことを使命とした人に酷似した何か。それが魚住くんです。
クラスのみんなの嫌な気持ちを楽にするたび、先生の怒りを鎮めるたびに、魚住くんは気持ちを砂に変えて吐き出すのです。主人公の女のことが寄せる好意も、あるいは砂になっていくのかもしれません。
グロテスクでホラーっぽくもありながら、人間とは何かを考えさせられる文学的な表現が魅力的です。人形でありながら、人の業を一心に受け止め、業に身をやつしていく魚住君の在り方に今年一番の輝きを感じました。今年のクリスマスにふさわしい名作短編だと思います。
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