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「人わずらい」とは? 人形の里と人間の世界で生きる人形たちの悲しく、優しい物語です。

  • 投稿者: 水渕成分   [2021年 03月 15日 22時 43分]
家紋武範様主宰の「夢幻企画」参加作品です。

7千字弱の童話。3部分に分かれ、とても読みやすいです。

主人公は人形の里に住むビスク・ドールのロック。物語は彼の視点で展開します。

ある日、彼は同居する同じビスク・ドールのリオンから「知らない場所の夢を見た。何だかそこに帰らなければいけない気がする」と打ち明けられます。

二人は里長に相談に行きます。里長は言います。

「それは『人わずらい』だ」と。

かつていた人間の世界の記憶。それが夢を見せている。それを抱えて生きていくことはとてもつらい。
そこから救われるためには人形の里を出て、人間の世界に行かなければならない。そして、行ったら二度と戻れない。

人間の世界に戻る決意をするリオン。止めるロック。でもリオンの決意は固く、そして、ロックは……

ここから先は実際に読んでお確かめください。

最後にこの物語はハッピーエンドです。





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