イチオシレビュー一覧

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王道に見えて挑戦的な佳作

 ストーリーの評価は、他の投稿者に任せるとして『訳語』が挑戦的で秀逸。

 言葉の選択にL・M・ビジョルドの「五神教」シリーズ彷彿とさせる本格ファンタジーの匂いがする。
 西洋風ファンタジー作品を書くにあたっては、明治期の言語学者のやらかしというのが実はかなりあって、なろう小説としては、そこに斬り込んだ挑戦的な作品。
 『指輪物語』の翻訳者である瀬田の御大や、入手は困難だが80年代に桂先生が翻訳されたケルティックな要素の強い某RPGの副読書、冒頭に挙げた「五神教」シリーズの鍛治女史と表現なんかと比べてみると、よくあるライトファンタジーとの違いが非常に面白く感じられるだろう。
 
 その着眼点を大きく評価したい。
読専の人よりも、自分で書きたい人に目を止めて欲しい佳作である。

 

勇者の友人兼参謀

  • 投稿者: Majesty   [2021年 09月 15日 20時 47分 ()]
最初の13話を読んで面白いと感じればそのまま最新話まで読む事間違いありません。

主人公はゲームと現代の知識を用いて周りを驚かせますが、なろうによくある主人公を上げ周りを下げるのではなく王国の首脳陣の方々や主人公の周りにいるおじ様方もかなり優秀です。

説明文も長く苦手な方もいるかもしれませんが、その世界の知識や状況などを説明してくれるので想像がしやすいです。

主人公に対する勇者の信頼も読んでいてグッときます。

内政屋なら気に入る物語

  • 投稿者: 松竹梅   [2021年 09月 06日 08時 33分]
主人公である少年が己の生存を掛けて、本来あったはずのシナリオから逸脱していく物語。
その中で主人公の、王国貴族としての立場を活用した発案や行動、そして魔物との戦闘における思い切りの良さは爽快。
さらに主人公の周囲にいるオジサンたちも、とびっきり有能。
イケオジたちの努力と活躍は、読んでいてとても楽しい。
文章はちょっと癖があり登場人物も多いですが、112話と113話の間に登場人物一覧があるので、確認しながら読み進めることもできます。
まずは「初陣~魔物暴走戦~」の13話までと、戦後処理の数話まで読んでみることをお勧めします。

主人公を裏から支える内政・軍略系脇役

  • 投稿者: じゃっく   [2021年 06月 26日 20時 22分]
基本はゲーム時代の知識がある主人公が内政・軍略・戦略・事前準備を駆使してなんとか自分が生き残れるようがんばる話。やりすぎなくらいに事前準備をするから、ゲームの展開をねじ曲げていってしまう。
作者は日本史・世界史や軍略・戦略などの知識が豊富であるのか、そういったところの世界観の設定がとても詰められていてよい。知識に裏付けされた世界観といった印象。
主人公のキャラも魅力的。展開も不自然なところはなく、物語に引き込まれる。ただただ、ゲーム知識を使い無双するわけではなく、主人公なりにゲームとその世界との違いを踏まえた上で努力を重ね困難に立ち向かっていくところが好感がもてました。ぜひ読んでみてください!

まるで本当にその世界で生きている様

  • 投稿者: アプタス   [2021年 06月 13日 08時 37分]
とても現実的でファンタジー要素もある。
理屈屋や設定魔も好きになれると思います。
話数3桁に達しましたが怯む事はありません。

軍隊の補給物資や装備の事情、
政治や貴族界の仕組みや決まり事、
街で見かける出店のルールや流通など。
舞台がゲーム世界でありながら、その世界観や設定には「曖昧さ・ご都合主義」が残らない程に細かく、なによりも*日本史や世界史での史実を交えて分かりやすく*説明されています。
これほど丁寧に説明されると、まるで本当にその世界で生きている様にも感じられます。

魔法も独自の設定を考えていたり、ゲーム世界ならよく見る「終盤の町ほど強い武器がある」についても触れていたり、兵士が置かれている環境にも言及がされていたり、とにかく解像度が高い作品です。

いま読んでいる中で一番好きな作品です

レビューを書いていたら、魅力の半分も書かない内に文字数制限が来てしまいました。中途半端に魅力を伝えるくらいならと諦めて、消しました。好き嫌いはどうしても人によってあるでしょうが、とにかく一度、数話程度でも読まないと損ですよ、と声を大にして言いたくなる作品です。

それほどまでに、僕にとっては好評価な作品と言う訳です。

アプリを使っている関係で、ブックマークをしたこと何てありませんでしたが、わざわざブラウザに切り替えてまでブックマークをしました。

早く次が読みたくもあり、いつか来るであろう終了が恨めしくもあります。

内政やアレコレやり取りがこんなに面白いなんて!

内政と防衛戦がこんなに面白いとは、知りませんでした!。
勿論、作者様の力量なのですが、描写は上手いし心理戦も楽しいし、主人公の策にハマっていくのが痛快で
また、老獪なおじ様達とのやり取りも面白くて面白くて。
ちゃんと社会人としての常識を身に着けている方が、大人としての対応を、落とし所を踏まえて描いているので違和感を感じません。

行間に、色々と描いていないものがバックグラウンドとして見えてきます。
深い知識と想像力に満ちた好奇心に引き込まれ、ワクワクします!
長い様で、一気読みしてしまいます。
また、再読しても新たな発見があるので、楽しいかと。
オススメ!

今と昔の異世界転生の良さが噛み合った ここ一番の注目作

  • 投稿者: LN58   [2021年 06月 09日 04時 39分 ()]
【ゲームの世界を実際に生きたらどうなるのか】という素朴なテーマでなおかつJRPGの王道をいき、
その題材をあらん限りの知識と情熱で書き尽くそうという意欲がうかがえる。

特によかったと思えるのは、
勇者なみに(比較的)自由な立場でいられる主人公の身分設定であり、ここが一番の妙だと考えている。
そこから、転生チートが使えるとは言え、その実態は文官筆頭の子からの知勇兼備の名将へのサクセスストーリー、
“もうひとりの勇者の物語”とも言えるものとなっているのが丁寧だと感じられるところである。
そう、“本来の勇者の物語”も同時進行して、勇者の役割を決して奪うことなく手を取り合って共存しているところに、二番手(脇役)を目指す転生チートの理想形があるように感じられた。
また、”その世界を生きる人たちの物語”も破綻なく構築されているのが作者の気配り上手なところなのだ。

間違いなく面白い

  • 投稿者: ゆま   [2021年 06月 08日 16時 33分]
勇者視点ではなく、あくまでもサポートする側(段々それだけでは済まなくなってきてますが)としてのお話です、が…。
何よりまず起承転結、文章構成、登場人物の魅力的な個性など、大っっ変面白く私的には筆者様の文体がストレスなく読める点も評価の1つとして挙げさせていただきます。
あまり擬音ばかりで描写が少ない文が苦手なのですが、このお話は話中に随所入る注釈含めて想像しやすく、尚且つ表現が非常に上手い。国語の教科書とか読むのが楽しかった人には特にお勧めします(?)。

凄惨な場でも日常の一場面でも空気感を損ねる事なく、モブの一人だと自認する主人公ですが戦闘も堅実にきっちりこなす。とにかく騙されたと思ってお読み下さい。ヴェルナーの縁の下の力、是非ともご一読を!!

読みやすいかなと

  • 投稿者: 退会済み   [2021年 06月 08日 16時 24分]
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内政ものでも読みやすい部類かなあと感じます。

私はこの手の内政ものでの丁寧な知識の披露、説明、批評が苦手ですが、現代知識のお話は物語の進行としっかり分かれていたり、地理や作品独自のものについては話に自然に溶け込んでいていいと思います。

主人公は主体性を持って周囲を伴って動くので話の展開も早くサクサク、キビキビした印象、無駄の無い優等生みているみたいです
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