イチオシレビュー一覧

普通の高校生だった片羽 唯は、ある日突然現れたアロガントという怪物に右腕を食いちぎられる。死に目に遭っていたその時、リンという少女にアームドレイターと呼ばれる義手を渡され、それを利用して変身する『レリクス』という戦士としてその身を投じていく――というのがあらすじである。

この作品はいわゆる大人向け特撮で、欠損や流血、登場人物のグロテスクな最期といったものが多く出てくる。化け物が跋扈する世界観もシビアで、特撮にそういうものを求めている読者には大きく刺さるだろう。ただストーリーの流れ自体は王道で、最終的には爽快な読後になっているだろう。

そして主人公の唯やパートナーのリン、その他変身用の義肢を使うキャラクター達の心の揺れ動きや、時には絶望的な状況に陥りながらも己の理想へと足掻き進み続ける描写は、どんどん読み進めたくなる衝動を誘う。

唯とリンがどう進むのか、是非読んで確かめてみてほしい。