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1000年越しの願い

しっかりした文章で綴られるファンタジーだ。
勇者のパーティーが魔王に負けた後、魔王との和解を夢見た剣士は1000年後の世界に転生して、新たに望みを叶えようとする。
そこで出会う人々に1000年前の仲間との繋がりを見出しながらの冒険の物語。

文体はしっかりしているが、中身はファンタジーらしさに溢れている。作中で何度も披露される戦闘シーンは、ダイナミックで盛り上がるようになっている。主人公は強いが、ちゃんと苦戦しているバランス感覚も良かった。

壮大な話を12万字で完結させるために、展開もかなり早い。だが1000年という時間の流れを、より実感できるものとなっている。

壮大だからこそ、1個人である主人公の一途な願いが重い。そういう話だった。

もっと評価を受けるべき作品。

  • 投稿者: MyMy   [2021年 07月 30日 08時 06分]
時たまある現象だと思います。
名作が読まれていないことに驚きです。
なぜこのような名作が埋もれているかわかりません。
設定の問題かよくある転生ものだと決めつけるのは良くありません。
しっかりとした王道だからこそ作者の執筆力がわかり、読み応えも充分にあります。
読んでない方がいらしゃるならはじめだけで話も読んで欲しいです。
きっと大袈裟なレビューでないことが分かります。
サクサク読めるにもかかわらず、キャラクターや地の文の塩梅が絶妙にマッチしてあります。今ある、小説家になろうの主流を一新する可能性がある作品です。
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