イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く帰宅後すぐに、雨に濡れた靴下を脱ぎ捨てて、振り返ると死んだ目をしたきのこが僕を見ていた。
「アンタ、あれだけ言ったのにまだ読んでないんですか。」
とても不本意そうに靴下から生えているきのこが言った。
「いや、そのスマホの充電が切れてて…」
「充電しますから、ほら。」
きのこは自らの体に僕のスマホを差し込むと、画面を開いた。
「アンタでも、昔話の鶴の恩返しなら、知ってるでしょ。ホームレスに『覗いてはいけません』って言えない鶴の話ですよ。」
「何ですかその話。」
「気になるなら読んで下さいよ、もお。たった755字で心温まるんですよ!あたしゃ、アンタの所ばかりに来るわけにはいかないんですよ。」
死んだ目できのこにガチギレされた。
「これ、読まなかったら、会社のロッカーにきのこ生やしますからね。赤っ恥ですよ。」
そう言って死んだ目のまま、きのこは玄関のドアから、雨の中へ消えて行った。
「アンタ、あれだけ言ったのにまだ読んでないんですか。」
とても不本意そうに靴下から生えているきのこが言った。
「いや、そのスマホの充電が切れてて…」
「充電しますから、ほら。」
きのこは自らの体に僕のスマホを差し込むと、画面を開いた。
「アンタでも、昔話の鶴の恩返しなら、知ってるでしょ。ホームレスに『覗いてはいけません』って言えない鶴の話ですよ。」
「何ですかその話。」
「気になるなら読んで下さいよ、もお。たった755字で心温まるんですよ!あたしゃ、アンタの所ばかりに来るわけにはいかないんですよ。」
死んだ目できのこにガチギレされた。
「これ、読まなかったら、会社のロッカーにきのこ生やしますからね。赤っ恥ですよ。」
そう言って死んだ目のまま、きのこは玄関のドアから、雨の中へ消えて行った。
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