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▽レビューを書く高台の公園から見える青い海。瑞々しい新緑の葉桜。鮮やかな風景の下、主人公の彼女に訪れる優しい世界。 どうか、あなたもご堪能ください。
4239字の純文学です。淡々として、それでいてしっとりとした文章はとても読みやすいです。
主人公は若いうちに旦那さんを亡くし、娘さんを育て上げた一人の女性です。
彼女のお気に入りの場所は海の見える高台の公園のベンチ。公園に一本だけ植わっている桜の木も好き。だけど、好きな者は満開の花の時より、新緑の頃。
そんなある日、彼女はこの公園で一人の青年に会い……
ここで、視点は彼女から彼女の娘に切り替わり、その姿が語られます。
その姿とは……
ここから先は実際に読んでお確かめください。
高台の公園から見える青い海。瑞々しい新緑の葉桜。鮮やかな風景の下、主人公の彼女に訪れる優しい世界。
どうか、あなたもご堪能ください。
主人公は若いうちに旦那さんを亡くし、娘さんを育て上げた一人の女性です。
彼女のお気に入りの場所は海の見える高台の公園のベンチ。公園に一本だけ植わっている桜の木も好き。だけど、好きな者は満開の花の時より、新緑の頃。
そんなある日、彼女はこの公園で一人の青年に会い……
ここで、視点は彼女から彼女の娘に切り替わり、その姿が語られます。
その姿とは……
ここから先は実際に読んでお確かめください。
高台の公園から見える青い海。瑞々しい新緑の葉桜。鮮やかな風景の下、主人公の彼女に訪れる優しい世界。
どうか、あなたもご堪能ください。
私の心を動かすのは、葉桜の下で眺める青い海
- 投稿者: 退会済み [2021年 04月 19日 06時 38分]
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しっかり者のおばあちゃんだ。
身嗜みを整えて公園へ向かい、花の散り終えた桜の木の下で、お気に入りにベンチの右端に腰掛けて朝食をとる、目的はそこから眺める景色、新緑の下で遠望する海だ。
道すがら買い求めたサンドイッチは間違えていた。
「素敵な朝ごはんですね」
人懐っこい青年が、ベンチの左端から羨ましそうにサンドイッチを見ている。
ツナサンドとコーヒーを青年に差し出した老婆の胸中に、なにかが去来する。
波間を揺蕩うように不安定な時間が、ゆっくりと、2人のまわりを流れていく。
心地好い春の陽射しが、いつしか眠気を誘う。
桜の美しさよりも老婆を突き動かすものは――――
身嗜みを整えて公園へ向かい、花の散り終えた桜の木の下で、お気に入りにベンチの右端に腰掛けて朝食をとる、目的はそこから眺める景色、新緑の下で遠望する海だ。
道すがら買い求めたサンドイッチは間違えていた。
「素敵な朝ごはんですね」
人懐っこい青年が、ベンチの左端から羨ましそうにサンドイッチを見ている。
ツナサンドとコーヒーを青年に差し出した老婆の胸中に、なにかが去来する。
波間を揺蕩うように不安定な時間が、ゆっくりと、2人のまわりを流れていく。
心地好い春の陽射しが、いつしか眠気を誘う。
桜の美しさよりも老婆を突き動かすものは――――
∀・)こんばんわ~。僕にとって忘れられないのは小学生の妹で忘れられない場所は昔住んでいた家の一室です。そこで妹の扱うフーディンに全滅をくらったことが未だに忘れられないのです。いつまで根に持ってんだ?いつまでも根に持つぜ!いでっちで―す☆
∀・)はい、レビュータイトルにある「忘れられない人と忘れられない場所」というのはそんな下らないモノではございません(笑)1つキーワードとなるのは「桜の木の下」というところ。鞠目さんの凄いところは描写がしっかりしているのですが、物が持つ意味もそこにしっかりとついてくるところ。短編でのヒットを連発されている御方ですけども、その力強さを感動という形で感じれる傑作になっているのではないかと思います。憂鬱になりがちな5月になる前に心温まる本作の読了をしてみてはいかがかな??
∀・)はい、レビュータイトルにある「忘れられない人と忘れられない場所」というのはそんな下らないモノではございません(笑)1つキーワードとなるのは「桜の木の下」というところ。鞠目さんの凄いところは描写がしっかりしているのですが、物が持つ意味もそこにしっかりとついてくるところ。短編でのヒットを連発されている御方ですけども、その力強さを感動という形で感じれる傑作になっているのではないかと思います。憂鬱になりがちな5月になる前に心温まる本作の読了をしてみてはいかがかな??
現代、桜の代名詞になっている「ソメイヨシノ」
緑の葉っぱは不純物と見なされるのか、好むお方は割と少数。
実はこの品種、江戸時代に生まれました。盛んに植樹されたのは昭和です。
さて、タイトルです。この作品にもある桜の美しさ。
魅了される要因は人それぞれです。皆さんはどこに惹かれますか?
よく聞くのは、「一斉に散るから花吹雪が美しい」「単純に色彩が綺麗」「儚さに風情を感じる」etc.
とある作家さんは、その不条理な美しさに対してこう言いました。
「桜の木の下には屍体が埋まっている!」
大まかに言うと、その美しさは人の血を啜っているからこそ綺麗に咲いている、とでも思ってください。
現代という「花」は、地面に埋まっている先祖や先人という屍体を養分にして咲き誇っています。
ですが、我々も後の「現代」のために、いつかは養分になる日がくる。
是非ご一読下さい。そんな世の無常を映し出しています。
緑の葉っぱは不純物と見なされるのか、好むお方は割と少数。
実はこの品種、江戸時代に生まれました。盛んに植樹されたのは昭和です。
さて、タイトルです。この作品にもある桜の美しさ。
魅了される要因は人それぞれです。皆さんはどこに惹かれますか?
よく聞くのは、「一斉に散るから花吹雪が美しい」「単純に色彩が綺麗」「儚さに風情を感じる」etc.
とある作家さんは、その不条理な美しさに対してこう言いました。
「桜の木の下には屍体が埋まっている!」
大まかに言うと、その美しさは人の血を啜っているからこそ綺麗に咲いている、とでも思ってください。
現代という「花」は、地面に埋まっている先祖や先人という屍体を養分にして咲き誇っています。
ですが、我々も後の「現代」のために、いつかは養分になる日がくる。
是非ご一読下さい。そんな世の無常を映し出しています。
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