イチオシレビュー一覧

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無変換キーには気をつけよう!

  • 投稿者: 退会済み   [2021年 07月 18日 05時 18分]
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主人公は社内の文芸部に所属している。
その同じ文芸部の後輩と関係をついという表現はわるいが関係を持ってしまうわけである。
しかし、そのあとが悪かった。
一緒に朝を迎える勇気のなかった主人公は、一足先にホテルを出てしまうのである。
そして投稿した短歌でも「つい」ミスを犯してしまうのだ。
それは無変換キーに触れてしまい。すべてひらがなで投稿されてしまったこと。
その短歌を詠んだ後輩の想いとは如何に。

こういう時は何て言うんでしたっけ。そう。 「もう、おまえらとっととつきあっちまえよ」 ですね。

  • 投稿者: 水渕成分   [2021年 04月 29日 11時 51分]
瑞月風花様主宰の「誤字から始まるストーリー企画」の参加作品です。

3200字弱の現実世界恋愛。主人公の男性は変なところが真面目でうだうだしているところもありますが、文章はテンポ良く読みやすいです。

さて、主人公の男性。モノローグから察するに豪快な方のようにも感じられますが、何と、社内の文芸部に所属し、短歌をたしなんでいるのです。

そして、後輩の女性も短歌をやっていて、お互いを認め合う仲だったのですが、やっちまった訳です。

後朝という雅な言葉もありますが、やっちまった訳ですね。

しかし、主人公、真面目。どう後輩に接しようかと悩む中、作った短歌が波乱を招き……

ここから先は実際に読んでお確かめください。

こういう時は何て言うんでしたっけ。そう。
「もう、おまえらとっととつきあっちまえよ」
ですね。

無変換キー、ミスタッチには気を付けて!

後朝の歌って知ってますか?
「きぬぎぬのうた」と読みます。

古文の時間に、習ったような気がする?
そうです。それです。

平安時代は、親しい男女でも、夜にしか会えませんでした。しかも、男性が女性を訪ねる通いという形式。
朝になると、男性は帰らねばなりません。
当時の習慣として、男性は、逢瀬の翌朝に女性に歌を贈ったのです。
それが、後朝の歌。
後朝の歌は男性が自宅などに戻ってから、使いに持たせて届けました。

現在の後朝の歌は、使いを立てず、ネットを通じて贈ることができます。

ただし、注意してください。
誤字脱字は厳禁です。
そして、無変換キーには、ご注意を。
せっかくの思いが、伝わらなくなってしまうかもしれません。

本作は、『誤字から始まるストーリー企画』の参加作品。
短歌の雅さと、ネットの怖さと、そして素敵な恋愛小説が味わえる、1粒で3度美味しい作品です。
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