イチオシレビュー一覧

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そろそろ稲を刈る季節。この作品を読むと、田植えの頃の景色が目に浮かびます。

  • 投稿者: 島猫。   [2023年 09月 04日 19時 15分]
描写がとても丁寧で、読めば、景色が目に浮かんでくる作品です。
チラシも、作業着も、長靴も、軽トラも、田舎の日常の様子がそこにあります。
でも、その日はちょっと特別で、市街地のレストラン、ジャケット、革靴……さて、何故でしょう?
いつもやってくる一人静かな穏やかな夜に、いつもとはほんの少し違う晩酌を。
綺麗な文で書かれた、とても優しい作品です。
文字数的にも読みやすいので、ぜひ読んでみてください。

目には青葉 山ほととぎす……とくればその次は?

  • 投稿者: 暮伊豆   [2021年 06月 13日 13時 08分]
初鰹!
と言いたくなるのが人のさが。

老境に差しかかり、娘が嫁に行き、一人になった男。
妻はすでに先立ち、一人でいつも通りの生活を送る。

一人で起き、一人で食事をし、一人で田畑の世話をする。
ひどく当たり前の光景なのに……いや、当たり前の光景だからこそ涙が滲んでくるものがある。

家に帰り、一人で風呂に入り、一人で酒を飲む。

そこには、物悲しくはあるものの美しく生きている男の姿があった。


私は羨ましくなりました。
この男もまたリア充だと思います。

春過ぎて夏来たるらし。

  • 投稿者: 鷹野 進   [2021年 05月 08日 13時 20分]

目に沁みる新緑を見たことがあるだろうか。

水面が煌めく、眩しい田植えをしたことがあるだろうか。

山ホトトギスの初鳴きに、耳を澄ませたことがあるだろうか。

日本酒と初鰹の美味さを、言葉にできるだろうか。

まぶたの裏に、鮮やかな初夏の風景が浮かんできます。自然の描写が、人物の感情を代弁しています。

さあ。あなたも読んで、一献。

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