イチオシレビュー一覧

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唯一無二の、愛しき貴女様のためならば

ヤンデレ。
それは1つの愛の形。

言動がやり過ぎだが、どこまでもどこまでも純愛な属性である。

本作に登場する、悪役令嬢という役割を押し付けられた令嬢の執事もまさにそうだ。

彼は、かつてはギルドに所属していた魔術師だった。
しかしいかなる理由なのか追放され、そして路頭に迷っていたところを令嬢に救われ……執事となった。

そして、その令嬢が婚約破棄をされた時。

拾ってくださって以来、己が主たる令嬢を病的に愛してアいシテあイしてアイシテやまないその執事は――。

ヤンデレで、そしてどこまでも紳士的な執事の魅力に……きっとあなたも、好きになる。

この作者様一流のまるで底知れぬ深い淵に潜むような執事の病んだ心理描写をぜひともご堪能ください。

  • 投稿者: 水渕成分   [2021年 05月 31日 22時 30分 ()]
5366字の異世界恋愛。読みごたえは充分であります。

さて、主人公は嵌められて婚約破棄されたエレクトラ・ヤヌス・プレアデス公爵令嬢……ではなく、その執事コトー・ファゴットであります。

このコトー・ファゴット。半端でない凄腕であるばかりでなく、主君であるエレクトラ・ヤヌス・プレアデス公爵令嬢への深い愛情を抱いております。

それの何が問題なのかと申し上げますと、この愛情が極めて病んだものなのですよ。

え? 病んだ愛情って、具体的にどうなのよ?

はいはいはい。それは実際にお読みになって下さいな。

そして、この作者様一流のまるで底知れぬ深い淵に潜むようなコトーの病んだ心理描写をぜひともご堪能ください。

空から落ちた天使は傷つこうとも立ち上がる。

  • 投稿者: 暮伊豆   [2021年 05月 31日 02時 21分]
英語圏には『pick up lines』という数多の言葉がある。
いわゆる口説き文句だ。
その中の一つに『ねえ、怪我してるの?』と切り出すパターンがある。
返事は『はい』だろうと『いいえ』だろうとその後はほぼ同じだ。
『だって君は天国から落ちてきた天使なんだもんね』と続くわけなのだから。

ここで重要なのは、そのような天使は自立できるのかということだ。
地上に落とされ傷つき、そして周囲は敵だらけ。
そんな、か弱い天使を守ってくれる存在は……

いる。
先ほどの問答からも分かる通り、天使に向かって声をかける側の存在がきちんといるのだ。

だから安心して読んで欲しい。
天使のような少女を守る者、それが例え病んだ悪魔のような執事であろうとも。
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