イチオシレビュー一覧

▽レビューを書く

トップレベルのミリタリー小説

  • 投稿者: いもパン   [2023年 03月 15日 10時 35分]
自分はこれまでなろうのミリタリー小説をかなり読んできたが、この作品に勝るものに未だ出会ったことがない。
序盤の展開は在りきたりではあるが場面が切り替わりや文末表現が巧妙なのでお決まりの展開でうんざりさせられることは無いと言っていい。
そして、第2節以降は類を見ない展開となっている故、そこはご自身で読んで体験して貰いたい。
また、世界観の設定も最新話まで一切矛盾することなく作り込まれていて非常に秀逸である。
もちろん、ミリタリー物であるので過激な描写が含まれる。
しかし、それが主軸ではなく登場人物の心情描写がメインとなっているので他の作品とは一線を画している。

少し読み切るのに時間は要する作品ではあるが是非一度読んでみてはいかがかな?

一冊の銃弾、避けるべからず

 ガンアクションが主体となる作品に於いてこれ程までに練り込まれた戦闘描写は、ガンアクションの描写を書いた事がある身として恥ずかしくなってしまう程に、本作の戦闘描写は良く出来ている。
数々の言葉選びから、作者は戦闘……というよりも戦争という物に精通しているように思えた。

 そうして本作は、一つ一つの状況描写や部屋の家具一つの説明をとっても容易に想像出来る的確な描写がされており、かつそれぞれに作者のセンスが光っている為、読みながらまるで映像が頭に流れ込むようで、名作映画を見ているかのような感覚を覚えてしまう。

 舞台や登場人物が日本人ではなく、世界観もファンタジーではないからこその設定や会話にも非常に好感が持てる。

 戦争の史実を追わず架空の話を創る難しさは想像も出来なく、中々に挑戦出来るものではないと感じた。
本作のようなミリタリーの新たな可能性を創った作者を褒め称えたいと思った程だ。

元狙撃兵と謎めいた美少女コンビ(挿絵アリ!)

  • 投稿者: あーてぃ   [2021年 09月 05日 00時 01分]
クライムサスペンスとミリタリーアクションとピカレスクロマン、それぞれの要素を複雑に絡めてエンターテインメントとして昇華させているWeb小説。

犯罪特区と化したデトロイト市に流れついたアフガニスタン帰還兵「ニコラス」と、彼を庇護する謎めいた美少女「ハウンド」。

二人の奇妙な同居生活と便利屋としての日々が描かれるのだが、そこは五つの犯罪組織が支配者として君臨する”特区”、一筋縄では行かない依頼ばかり。

二人がそれぞれ背負う過去。依頼の背後で隙あらば介入を見せる悪辣な五大マフィア。暗躍する合衆国安全保障局。

アフガンで起きたスキャンダルが記された”手帳”の行方を主軸として展開される、ダイナミックな話運びと、狙撃をメインとした戦闘シーン、長台詞の応酬は洋画さながらで、漫画『BLACK LAGOON』にも似た雰囲気。
是非是非、作者ジュンヤ様、渾身の作品を多くの方に知って欲しいと思います。
↑ページトップへ