イチオシレビュー一覧

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電脳世界を駆け巡るリアルのそれーー

∀・)こんにちは。ムーンショット計画に半信半疑で~す♪♪♪いでっちで~す♪♪♪


∀・)純文学のタイトルを彷彿とさせているような本作でございますが、近未来のVRゲームにてその「愛」を確かめ合う2人の人間が描かれてゆきます。冒頭からその主人公の年齢が明かされるのですが、その現実にビックリしつつも、そこから語られてゆく1つ1つの事柄が物語の伏線となって最後に1つのメッセージを読者に投げかけてきます――


∀・)それをあなたがどう受け止めるか。それはあなた次第ですが、僕は素直にこう感じました。だから人間は醜いし美しいと。そんな素敵なSF傑作を是非ともご一読あれ☆☆☆彡

純愛な近未来SF。読後感がとても素敵なお話です!

 肉体で生きる人間と電脳世界に移り住んだ人間が戦争を起こし、両者の交流が禁じられた世界での話。
 かつて引き裂かれた恋人である、生身の人間の主人公の幸人と電脳人間の彼女の恵は、ゲーム世界でのみ言葉を交わすことができる関係でした。
 しかし主人公はかなりの老齢。残りの時間が限られる中、彼女はとある選択をして――。

 純愛な近未来SF。読後感がとても素敵なお話です。
 面白いのでぜひ読んでみてください!

寂寥感溢れる 「退廃未来世界の七夕物語」

  • 投稿者: waterwolf   [2022年 06月 10日 19時 17分 ()]
「電脳世界の彼女」と「現実世界に取り越された主人公」が冷戦下の接点であるVRゲームで「僅かな盲点」を利用し逢瀬を重ねたのが物語背景。

この逢瀬に人生を捧げた主人公はすでに老齢ですが「両者の時間軸が違う」という事を彼女に悟られないように「次のゲーム」での「再会の約束」を果たし続けますが肉体の限界は近い。

しかし「彼女」が「彼の費やした歳月」に気づいた時が「終わりの始まり」で主人公を救う為に「別れ」と「救い」を与えます。

しかしその「救い」は今まで彼女を見逃してきた電脳社会の人物でも庇いきれない「小さな大罪」でした。

終盤からの主人公の追憶が詩的で見事。

「空を飛べない鳥達はどうすればいいんだろう?」
「それなら一緒に・・・」

ラストの余韻は今後二人が「片翼同士寄り添う」のか「比翼鳥として共に飛ぶ」のか考えさせられました。

「貴方と一緒に飛びたい」(後書きより)

良作短編です。
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