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主人公の少女の心は決して綺麗なものではありませんし、苦しみも人一倍。それでもこの作品のエンドには……

  • 投稿者: 水渕成分   [2021年 11月 04日 21時 56分]
香月よう子様主催の「夏の夜の恋物語企画」参加作品です。

12608字の現実世界恋愛。4部分に分かれています。

主人公は女子高生の三嶋小雪さん。彼女は中学生の時トラック事故に遭遇し、足を切断。常時、車いすに乗っている身で一人では自由に行動もできません。

そんな彼女をなにかと世話を焼くのは幼馴染の芦田幸道くん。そんな彼を彼女は信頼しています。

だけど、その信頼は彼の世話焼きからではなく、二人の間の重大な秘密の約束からくるもの。

ところがあることでその約束が果たせなくなり……

ここから先は実際に読んでお確かめください。

主人公の少女の心は決して綺麗なものではありませんし、苦しみも人一倍。それでもこの作品のエンドには……

高校生が思いを馳せる花火に、生を問う

「綺麗だった」

過去に見上げた花火の思い出を悦に浸る材料にして、今は。

消えない劣等感を圧倒的な優越感で相殺し、
この世界から脱出できる宇宙船を支えに、
彼から発する眩しい光に隠れて生きている。

そう、生きる、とは、何かが起こり得ること。

そう、生きる、とは、自分の目線から見える景色から、何かを感じ取ること。

そう、生きる、とは……。

湧き出る生命力を、必要とするもの。



とある高校生の女の子が直面する現実と待ってはくれない運命の連鎖に、あなたはきっと目が離せません。
あなたの目に、花火はどう映りますか?
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