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雨の日を楽しもう

  • 投稿者: 三羽高明   [2021年 09月 05日 12時 57分]
あなたは、雨の日が好きですか?

空からきらきらと降ってくる雨。傘や大地にぶつかって、音を立てる雨。

そんな雨粒が集まり、やがて彼らは川や海に流れていきます。

でも、中にはお空に帰りたい雨粒もいるでしょう。

そんな雨粒のために、今度は太陽が橋をかけようと一肌脱ぎます。

そうやって太陽が作ってくれた橋を渡り、雨粒は元いた場所へと帰っていくのです。

読めば、雨の日が楽しくなりそうな詩。可愛らしくて爽やかなタッチが魅力的です。

恵みの雨の壮大な旅路

銀竹に天泣、そして卯の花腐し。
これらは全て、雨を表す言葉ですね。
一説によると、日本語には雨を表す言葉が四百語以上あるのだとか。
古くより「瑞穂の国」と呼ばれし日本において、五穀を育む雨は天からの恵み。
感謝と畏敬の念を込めながら仰ぐうちに、雨を表す言葉も自然と豊かになったのでしょうね。
大空に広がる雲から地上へと降り注ぎ、川から海に流れた後に、再び水蒸気として空へ帰っていく。
そんな長くて壮大な旅路をドラマチックに描いた本作は、天からの恵みである雨に今一度感謝の念を捧げたくなる詩歌です。
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