イチオシレビュー一覧

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胸が苦しくなるほどリアルな内面描写のストーリー

 現代の社会人なら誰もが当事者なりその周辺として関わっているだろう身近な病例。
 その手の症状について深く考えたことはなかった自分ですが、とても読みやすい文章で生々しさを感じるほどリアルに書かれたこの物語を読んで、現実のそうした症状の方に対する理解が全く足りていなかったと思い知りました。

 描写に無駄はなくかつ丁寧で、追い込まれていく主人公の内面に息苦しくなるほどのリアルさを感じました。
 実際に現在この症状の方が読み始めたら、途中でつらくて止まってしまうのではないかと心配になるほど。
 だけど最後まで読んでほしい。主人公が出口を見つけるところまで。

 普段、この手の現代の社会派的なものは読まない自分ですが、偶然出会い読むことができてよかった。
 きっとこの物語を必要としている人がいると思うので、もっと多くの人の目に触れることを望みレビューを書きました。
 我慢は必ずしも美徳ではない。
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