イチオシレビュー一覧

これはある時に余命100日と告げられたとある令嬢の記録である。
夢の中で神様と名乗る男性から令嬢――ルルーシェは余命が後100日だと宣告された。
これを聞いたルルーシェは非常に驚く。それは当然だろう。
ルルーシェはまだ若いし婚約者もいる身なのだから。
それでも彼女はめげなかった。
宣告された日からルルーシェは婚約者と親しいと噂になっていた男爵令嬢をビシバシと王妃に仕立て上げる事にしたが？
これは短い期間でも最善の道を少女が探ろうとした物語でもある。
是非、ご一読いただきたい。

１００日後に死ぬと神様に宣告された主人公のルルーシェは、ちょっとエキセントリックな性格で、斜め上の行動に顎が外れそうになったり笑わされたりしましたが、肝の座ったカッコいい女性です。
生まれたときから王妃になると運命づけられていたけど、どうせ死ぬならと、婚約者のサザンジール殿下の浮気相手として噂になっていた男爵令嬢を後継者に育てるんですが、実はとってもルルーシェが好きな殿下と、覚悟を決めたルルーシェの想いが切なくて涙が止まりませんでした。
悲劇的な設定なのに、頑張るルルーシェにずっと寄り添っている神様の存在が救いになっていて、「来世こそは幸せになって！」と願わずにはいられません。
久しぶりに心揺さぶられるいいお話に出会えました。

一言で言うなら「泣ける」作品です。
タイトルだけ見た時は例のあの作品のような話かな？と思いましたが、全然違いましたね。
主人公は自分のいなくなった後、自分の大切に思う人達が困らないように、そして自分も悔いの残らぬように残された１００日を惜しみなく使っていきます。
主人公が自分が死ぬことに少し達観しすぎな感はありましたが、ラストに至る展開も素晴らしく、いい歳した私も泣けてしまいました。
作者様にこの場を借りてお礼を言わせていただきたいです。ありがとうございました。

何処かで聞いたようなタイトルに惹かれて読み始めましたが……、とても綺麗に纏まっています。

死を宣告されてなお、絶望する訳でもなく我が道を逝く主人公。ただ、その行動にも不快なものはなく、周りの人物を巻き込みつつも、最期まで目を離せない……、そんなストーリーになっております。

タグにある通り、これもひとつのハッピーエンドであると思います。素敵な物語、有難う御座いました。