イチオシレビュー一覧

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品の良い物語です

  • 投稿者: Sunka   [2024年 03月 09日 14時 36分]
この作品はまるで昔からどこかの国の図書館の片隅にあり、みんなに昔から愛され続けた一冊の物語のようです。
この作品の中の一つ一つのお話がそれぞれ品の良い物語を読んでいるようで一々後味が良くてとても質の高い作品だなと感じました。
背景は暗くギスギスしそうな展開しか無さそうなのに何故かほっとするような、ほっこりしてしまうようなところがあり、かといって最後の最後まで気は抜けない、終わって欲しくないのに早く無事に終わってほしくて、でも終わればがっかりするようなそんな作品です。
そして彼らの住む町に住んでちょっと固くなったパンと野菜のスープだったり、美味しいお肉や美味いワインを食べたり飲んだりしてみたくなるお話です。

極めて良質な小説

コミカライズからこちらへ。

いやホントにもう、タイトル通り、本当に質が高い。
如何せん、コミカライズが近年稀に見るレベルの画力、漫画力だったので原作はどうだろうと思ったのだが、この原作にしてあのコミカライズあり、というのが真実だったのである。ノンナかわいいよ。

チートクラスに多芸な主人公だが、よくある駄作と違い由来に説得力があるのも良い。しかも万能ではあるが全能ではない所も好印象。これで戦闘力も最強とかだったら萎えるからね。ノンナかわいいよ。

あとキャラも素敵。味方も悪役も、キャラが立っているし活き活きとしている、そんな印象を受けた。しかもノンナがかわいい。とてもかわいいのである。

かわいい健気な少女(なお段々と逞しくなる模様)を見たい紳士淑女の皆さんに自信を持ってオススメできる傑作です。

"続きが気になる"だけでは終わらない

  • 投稿者: Theiαter   [2023年 03月 11日 11時 04分]
『手札が多めのビクトリア』は腕を磨いてきた奴が自由を手にして一般人の立場で無双する話です。流行り物です(身も蓋もない言い方)

オチをつけた短めのエピソードをいくつか連続させ、その中でビクトリアの性格や関連人物の生い立ちに触れていく割とスタンダードな構成が物語の行方を適当にしないぞ!という信頼に繋がっています

本人の技術の広さが交友関係に繋がり、そこから多く現れる登場人物の感情に細かな設定由来の透明さがあります。強みが物語の内容と滑らかに繋がっていて得難い!おもしろい!

読んでる間も読後も味わえる清涼感

  • 投稿者: 檪木 惺   [2022年 04月 17日 00時 39分]
エース工作員(元)なのにまっすぐで優しく人を思いやれるビクトリアにものすごく好感が持てます。
能力が高いのに驕ることなく、自分に出来る最善を尽くす、でもほんのちょっと一般人とズレているのが本当に可愛いと思いました。
辛い環境だったろうに、悲劇のヒロインぶる事もなく、周囲の人々に真摯に対応できる稀有なヒロインだと思います。
自虐的になったり驕ったり自分を卑下したり、なのに何故か溺愛される内容ばかりの異世界恋愛系を、見直させてくれたのがこの作品でした。
自分の足で本当の意味で立てるビクトリア、貴女は私の憧れです。
次の作品がビクトリア2と知って、待ちわびております。

異世界恋愛系の苦手な皆様にも自信を持ってお薦めさせて頂きたいです。

やさしいスパイ小説

  • 投稿者: koharak   [2022年 04月 15日 17時 05分]
人生をかけていたものをすべてなくした女性が、国から身分を隠して逃走し、別の国でささやかな幸せをつかもうとする、そんなお話です。正体不明の異邦人である彼女を見守ってくれる、優しい人たちとの穏やかな日々と、いつ彼女の正体がばれ、追手がかかるかもしれない、という緊迫感とのバランスがよくとれています。でもどちらかといえばハラハラドキドキより「優しさ」成分のほうが多めです。自分の正体がばれてしまうかもしれない危険を知りつつも、周りの人を救うために自分の持っている特殊な能力を使ってしまう、その葛藤に重きがおかれています。
逃亡中のため、素敵な男性の気持ちになかなかこたえられないという展開は、恋愛小説の定番かもしれませんが、もっとも心を動かされるの、主人公が偶然出会った身寄りのない小さな女の子との交流の場面です。その意味で上橋菜穂子『精霊の守り人』シリーズと似た読後感があります。男性にもおすすめです!

魔法も冒険もない。けれどそこに愛はある。

  • 投稿者: 高松みや   [2022年 02月 22日 08時 24分]
剣と魔法と女のデロデロ系以外で面白いのがないかな…と探しこちらの作品にたどり着きました。
結論として、とても面白い作品と巡り会えた、と思っております。

文章はあっさりとしているので全体的に読みやすく、それでいて食事シーンや「ここはきっと作者さんがとても力を込めて書いたのだろう」と思われるところでは丁寧に。そのおかげで文章にメリハリがあり、16万字を超える文章でありながらさらりと読めていまいました。

また、女性主人公の年齢が10代ではなく、20代であることも面白かったです。生立ちゆえもあるのでしょうが、20代という設定が数々の心理描写に「20代だからこそ」と思わせ、そうして活躍する主人公に引かれる周囲の大人たちに説得力をもたせていると感じます。

剣と魔法が溢れたこの世界で、魔法がないストーリーはとても斬新で読みやすかったです。
また読みます。

ああ…面白かった。

  • 投稿者: 退会済み   [2021年 12月 16日 23時 03分]
管理
読み切った後にこのセリフが出るのは、本当にいい読後感に包まれた時だけです。

作者様はよく小説を読み込まれているんでしょうか、あまり文書に粗が見られません。プロの作品か、という感想がありましたがそう思うのも納得の文章力です。だから誤字や駄文に突っかかって目線が止まることも無く、テンポ良くするりとゴールできます。

さらには世界観が非常に独特で、その作り込みの深さに惹き込まれます。行き当たりばったりの展開で詰まる自分とは大違いです。笑

久しぶりに剣と魔法の大冒険やダンジョン物以外の世界を覗き見た気がしますが…なんだか原点回帰感すらありますね。

さて、読み終わった直後ですがもう一周しようかなと考えています。

とてもいい作品に出会えました。
心からオススメします。

一気に読んでしまった

  • 投稿者: にゃんこ   [2021年 12月 13日 20時 37分]
面白かったです。
文章は読みやすく、話もテンポ良くストーリーに無理がなく登場人物も魅力的に描かれてます。
数ページで物語に引き込まれる感は読んでいて醍醐味ですね!
元々、長編ばかり読む質でしたので、もう少し詰めて書いて頂けたら、より作品にのめり込めたかもですが簡単に読むには十分楽しめます!
なんとなく読み始めた作品ですが良い作品に出逢えた事に感謝!

野生化したプロの仕業かな?

設定は、魔法が出てこないファンタジーという感じ。
世界観がちゃんと伝わってくるのに、読み進めていくときにわずらわしさを感じることはなく、まさにライトに楽しめてしまう。
分量も短すぎず長すぎずで、ちょうどいい感じだった。
なにより、気になる間違いのようなもの、がないので没頭できた。けっこう分量があるのに!!
プロの方の作品なんでしょ?そうでしょ?と思わずにいられない。
読めてよかった。
たまたまタップした作品で、フォローしてる作家さんじゃないので、なんてラッキーなんだ、とすごく思った。
作者様、小説を読もう様、そしてAI様、ありがとうございます。

もっと読まれてほしい作品でした。

何かを思い出させてくれた気がした。

  • 投稿者: alice   [2021年 11月 23日 20時 59分 ()]
なにが私をここまでノスタルジックな気持ちにさせたのだろう。

20話も読まないうちに、自分からあふれ出るとめどない感情の放流を止めることが出来なかった。

嗚呼。君は何を求めているのか。
誰に、いやどうすることが、幸せなのか。
人間として生きるとはどういうことなのか。

顔を変え、姿を変え。
自分に何を残し、生きるのか。

生きるとは何なんか。
幸せと、その崩れやすく脆い…儚さというものを悟った気がした。


血のつながりではない。もっと本質的な部分。

様々な「死」のバックグラウンドを持つ人々。
主人公が関わり、その心のしこりをほぐしていく。

本当の優しさとは何だろう。本当の姿とは何なのだろう。
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