イチオシレビュー一覧

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怒涛のコメディタッチで進む、飯テロ作品。

食に対する欲を制限された世界で、貪欲に食を追求する(自称?)美少女アスラの物語です。
特出するのは、適度に織り込まれて来る、

飯テロ。

空腹時や深夜は本当に危険です。
もちろん、それ以外のお話も面白いです!
軽快なテンポで描かれるコメディに、すっかり引き込まれます。

やたら偉い「あの方たち」の共演も見どころです!

美食とメタでお送りする、ハチャメチャ騒動

とにかく美味しいものが大好き!
美味しいもののためならば、相手が神でも魔族でも関係なくぶっ飛ばしちゃう系の主人公、儚げな美少女(本人談)勇者アスラちゃん。
彼女の心の中には生まれつき、謎の「声」が同居しています。

物語は基本的にアスラの一人称視点、モノローグ調で進むのですが、心の声がツッコミからボケまでオールマイティにこなすため、地の文(?)の賑やかなこと! (笑)

勇者と言うからには魔王を討伐するため各地を冒険して、魔を祓って――と洒落込みたいところですが、彼女は美味しいものさえ食べられればそれでよし!
しかし、仲間の戦士と賢者に魔王討伐を持ちかけられている最中に、問題の魔王から招待を受けて……。

そこからはもう、怒涛の展開です。

物語の設定、世界観もしっかりと作り込まれていて、実際の神話や旧約聖書の勉強にもなりますよ!

他に類を見ない独特の世界観と人物造形

まず、舞台は遥か未来、神(?)によって創造された新しいヒト族が、今は魔族となった旧人類を滅ぼしにかかります。
主人公は、堕天使ルシフェルの心を宿しながら、それとは異なる自分自身の人格も持つ美少女勇者。
他の登場人物も個性的なキャラばかりで、ルシフェル氏はもちろん、グラマラスな美女だけれど少々ドジで料理下手な魔王ガイア様、雄弁な執事ゼブル氏(実は悪魔王ベルゼブブ)、偉そうでお喋り黒猫ちゃんのバベル君、自称乙女であるドラゴンのティア婆などなど。
ここに、味覚が失われた世界のはずなのに美味しい料理の話が重要なテーマとして絡みます。

うーん、とんでもない捻った世界観とキャラ設定ですね。更に、この作品の最大の魅力であるコメディー要素の連発が炸裂します。
好き嫌いの別れる作品かもしれませんが、ハマる人はハマるでしょう。私はしっかりハマってしまいました。

ギャグとシリアスの、とんでもない融合?

  • 投稿者: ロト   [2021年 10月 05日 11時 28分 ()]
最初に「神は」なんて出て来るので、あらら、重い最終戦争ものに当たっちゃったなあ、なんて思って、とりあえず読むと、とんでもない!
壮大な設定にコメディー要素の連続でした。

うーん、この作者、少しオカシイんじゃないかと…
少なくとも、少し世間とズレてるヒト…

面白いか? はい面白いです。
笑えるか? はい笑えます。
キャラ立ちは満点。文章は簡潔でリズム良し!
オススメです!
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