イチオシレビュー一覧

この作品はちょっと変わった手法をとって二人の恋の始まりが描かれているので他に見ない目新しい始まり方が特徴となっていました。

というのも、主人公は暗殺者という役を持っているので、恋愛作品序盤ではよくある『二人の出会い』といった内容ではなく。暗殺の機会を後方から探るための『見守り』で話が始まり、

１章では、監視対象の『どれだけ変わった人物か』、『いかに規格外のすごさがあるか』といった内容を掘り下げたシナリオで男の冒険の始まりが描かれ、その要素を見守り続け、

物語の本質的な面白さが始まるのは１章半ば『改めての出会い直し』がある部分からかなーと。

再開とはまた違う二人の関係の始まりでが冒険を通して描かれ、２章で描かれる本心と使命での葛藤は読んでて『うわぁぁ！　こっからどうなるの？』ってなれるのでぜひ読んでみてほしいです。

私は★５で評価を入れさせていただきました。

男の目で見ても、アルバート・ミトラはカッコいい。できるイケメンは誰が見てもカッコいいのだ。

《本作のポイント》
主人公アーシャはウォフ＝マナフ公爵家の一人娘。
公爵である父と降嫁した皇女の母の愛情を一身に受けた、端麗なる容姿とは裏腹に、皇帝に仇なす存在を排除する「影の一族」の一面を併せ持つ。
勅命を受け、召喚された英雄アルバートを監視するだけの間柄だったはずが、いつしか彼に溺愛される立場に――

《作品の良いところ》
「イケメンの父と同等か、それ以上の顔の男でなければ結婚しない」とまで言い切った彼女が監視するアルバートは、顔がよい。気遣いがよい。そして、規格外に強い。
彼の手強さを思い知った彼女は、彼に対する警戒をより一層引き上げ、信頼できる仲間とともに監視を続けていくのだが、そんな彼女を見初めた彼が「獲物」を我が物にしようとしていたとは露知らず。
ハラハラドキドキの展開に目が離せない。

この物語は、何故冒頭から結ばれるまでに至ったのか？　本編にはそこまでの経緯が語られていくのだと思われる。主人公は皇帝の命により異世界からの召喚者を監視することとなる。初めは愛想が良く顔が良いという男性に見えるが、彼女の視点を通し人柄や良さが伝わってくる。一目見た人々は、その容姿に惹かれていくのだろうが、彼の紳士的な所や一途な所、常識や良識を兼ね備えた人柄は読者をも魅了すると思われる。彼は主人公に一筋なのだが、彼女は恋愛に疎く任務が絶対だと思っているので惚れているようには見えるが、意志を変えることはない。恋愛要素が強く全面にでいるわけではないのだが任務が監視や暗殺な為どうしても彼の行動を見つめていることになる。不思議な魅力を持った物語。女性なら彼に惚れてしまうのではないかと思ってしまうほどだ。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか？　

　帝国に属する公爵家の令嬢にして、皇帝により異世界から召喚された男を監視する主人公――"アーシャ"。
　皇帝崇拝の下、"アルバート"と呼ばれる男の監視に就くも、彼女の取り巻く環境が様々な事態を引き起こしていく。

　"アーシャ"の十六の少女らしい場面も見受けられる一方、監視対象の彼は変わらぬ調子で、己の内にある愛情を"アーシャ"へぶつけていく。

　監視も暗殺も一進一退。
　求愛を受ける"アーシャ"は、いったいどんな道を辿っていくのか。

　――善き者は神に愛される。
　ゾロアスター教の神々の名前が散りばめられた、"公爵令嬢の裏稼業"。
　溺愛の恋愛ものとしても、暗殺者の物語としても楽しめる作品です！

帝国の影としての使命に生きる主人公アーシャが魔性のアルバートにひたすら溶かされる頬が緩みっぱなしのお話……と思いきやそれは少し違うようでした。
読み進めていくと国の思惑や企み、社会問題などの奥深い世界観が絡んできて、それらの問題を知っていくアーシャや登場人物たちの選択が何を変えていくのか楽しみになります。

だからといって恋愛部分にも抜かりはありません！
自分にいいよる男の同行を離れて監視するという視点は感情移入がしやすく、時々(甘々な)牙を剥くアルバートに対して防御力0のアーシャは可愛いし、その様子を他人目線でも見ることができる二度美味しく嬉しい構成！

描写も丁寧綺麗で服飾、美容面もカバーされているし、身支度の場面などはユーモラスな侍女たちを思い浮かべることができました。作者様は令嬢のご経験がお有りなのでしょうか！

しっかりした世界観の異世界恋愛戦記を楽しみたい人にオススメです！

とても丁寧に描写されています。三人称で書かれているので、かなり細かく描かれており情景が浮かんできます。背景描写はもちろん、人物の描写も丁寧です。設定も少し変わっており、そこも楽しめる要因になっています。まだあまり話が進んでいないため、これから一緒に楽しんでいける要素もあります。溺愛される話が好きな方、とてもおすすめです。