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不幸な少女と狂った男

忌み嫌われる呪いを生まれ持った不幸な少女。
利用され、傷つけられ、それでも優しさを捨てられないままに、少女は流されるように生きていきます。
やがて少女は狂った男と出会います。

少女に一方的に倒錯した愛を投げ付ける、根っからの悪人の男。ですが、彼の事は不思議と嫌いになれません。
男は物語の外側に立っているような異質な凄みを持って少女に迫って行きます。

息遣いが感じられる程の迫力。
そして、少女が零した切実な声。

この不思議な魅力にあふれる小説には、確かに魂が宿っています。
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