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真夏に雪だるまが爆発したら

  • 投稿者: 三羽高明   [2022年 10月 10日 10時 20分]
夏真っ盛りの町に突如として現れた雪だるまの集団。彼らは自分の意思で動き、建物の近くで盛大に爆発するという困った習性を持っていました。

そんな迷惑集団に対抗するため、人々は穴を掘ります。そこに雪だるまを落とし、一網打尽にしてしまおうという計画です。

その試みは成功し、大きな爆発音と共に雪だるまはいなくなりました。

ようやく安心する皆。そして、何故雪だるまがあんな行動に出たのかを考え始めたのですが……。

夏の日に恐怖と涼をもたらした雪だるまの話。ロマン溢れる設定が秀逸です。

独創力を暴走させろ。

雪だるまが爆発しながら街を襲う

 もうこの段階で我々の負けですよ。『優勝出ました〜。次のなろラジがんばりま〜す』てなもんですよ。誰が思いつくの。自分の意思で爆発する雪だるまなんて。
 だが待ってほしい。たらこくちびる毛さんの書くその他の『なろうラジオ大賞3』シリーズを合わせて読んで欲しい。だんだん

どういう発想力なんだ?

って首を傾げてしまうから。独創的。読むやつ、読むやつみんな独創的。

我々がテンプレとかキャラクターとか人気タグとか人気過去作の傾向とかワチャワチャしている間に1人、全く違う次元の小説を書いてくる人がいるわけで。なんなの。なんだっていうの。そんな手ありなの?

こんな才能隠れてたのかよ、と『なろうラジオ大賞3』シリーズを読んで心から震撼したのでみんなも読んで震えて眠って欲しいです。

発想力が暴走している。ロケットランチャーを真横でぶっ放してくる。

楽しそうに。

ショートショートのお手本

  • 投稿者: 空原海   [2021年 12月 02日 23時 30分]
1000文字以内におさめられたパニックSF。

パニックの様子も立ち向かう人々の奮闘ぶり、それから解決に至るまで。
1000文字と制限されているとは思えないほど、その描写が鮮やかで丁寧で、過不足なく。

そして差し込まれる小ネタ。
クスリと笑ってしまったり、なんでだよ! と突っ込みたくなったり。

そして読み終えたあとの、爽やかな満足感。

1000文字とすぐに読み終える文字数であり、なおかつテンポのいい軽妙な文章は読みやすい。
余韻もよく、読み返したくなる中毒性もある。

うわー! うまいなぁ、と唸ります。
ショートショートのお手本のような作品じゃないかと。
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