イチオシレビュー一覧

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どの時代も腹を満たせば気持ちが落ち着く

空腹でいると、どうしても余裕がなくなる。
気持ちがとがって喧嘩をしてしまう。

そんな時にお味噌汁。
買って来たばかりのシジミのお味噌汁を炊き立ての白いご飯と一緒に頂きたい。
湯気の立つ向こうには、喧嘩をした奥さんの顔。
二人で食べる食事はいつも特別なのだ。

時代が変わっても関係性は変わらない。
お互いに力を合わせて生活を切り開いていくのが夫婦なのだろう。

この小説を読みながら遠い昔のことに思いをはせ、シジミのお味噌汁の味を頭の中で思い描いた。

夫婦喧嘩は犬も食わない。 夫婦は揃って、朝餉食う。

喧嘩するほど仲が良い、なんて言葉があります。
ええ、逆に仲の良い夫婦だって、喧嘩するのです。

朝っぱらから、派手な喧嘩をおっぱじめたのは、呑兵衛の八っつぁんとその古女房。
長屋の家主や隣近所の野次馬が見守る中、ああ言えば、こう返す。

やっぱり、お江戸と言ったら、火事と喧嘩なんですねぇ。

しかし、腹が減っては戦も喧嘩もできぬのです。さすれば、休戦。そして、朝餉の時間となるわけです。朝餉には、お味噌汁が欲しいもの。さて、どうなりますか?

1000文字ちょうどの切りの良さ。
とくと味わってくださいませ。
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