イチオシレビュー一覧

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異色の異世界グルメ小説!

  • 投稿者: 多摩川   [2022年 03月 21日 19時 55分]
実際に料理人である、稲村さんの力作。

調理に対するディティールの細やかさや、リアリティがキラキラと光ってます。
これまでの稲村作品よりも落ち着いたトーンの作品であり、それがため主人公のししょーに渋みが感じられるでしょう。
食材屋と言うだけあって食材はスライムに、グリフォンにマンドラコラEtc……
どんな味だよ、どう食うんだよ?って思うものが具体的に登場する、皆さんも食ってみたくなりま……す?

そんな食材にまつわる様々な人間ドラマが繰り広げられ、そこから主人公やヒロインの可愛らしい女の子の少しビターなストーリーが絡みつく。

食材に掛かるソースの出来栄えは上々、皆様一口召し上がれ。

喰えば納得、喰えば分かる

魔物の料理と聞くと、中々手が出ない庶民でも、あそこの料理屋では引っ切り無しにお代わりの声がかかるそうだぜ。
どこかって?

クエバワカル亭だよ。

いやふざけてないんだ、そういう名前の店だし、実際に喰ったらすぐに納得するんだよ。


その店はどんな食材も受け入れ、美味しい料理に変えてくれるという。
そんなことだから、どんどん怪しげだったり調理に手間のかかり過ぎる魔物が持ち込まれる。

グリフィンに、リヴァイアサンに、今度はヒュドラ!?

クエバワカル亭。今宵も昼休憩を挟みつつ、元気に営業しとります。
是非、ご覧あれ!

クエバワカル?食わせろ。

  • 投稿者: 黒森 冬炎   [2021年 12月 21日 11時 07分]
魔物蔓延る魔法世界の居酒屋さんが舞台の飯テロ小説。
この作品最大の注目点は、調理過程の描写にあります。

ファンタジー生物って、内臓とか骨とか、どうなってるか気になりますよね?どのパーツが食べられるのか。どう処理したら食用可能なのか。そもそも何処でどうやって調達してくるのか?

そうした気になる点をグロくはない範囲で語ってくれます。地の文とセリフをうまく繋いで、くど過ぎず足りないと感じる所もなくテンポよく解説します。
ほんとにそういう生物がいるみたい!実在の料理に寄せて完成品を想像しやすい描写は圧巻ですよ。確実に類似品を食べたくなる。テロられます。

解説担当の騎士コンビと厨房コンビは、どの人も好人物で素敵です。彼らと呑みたいなって思います。

彼らに会えるのはどこですか?
なんだ、看板(タイトル)に書いてあるじゃないですか。
なになに?クエバワカル亭?
では、食わせてもらいましょうよ!
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