イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く冴えない日々を送っていた主人公が、突然曹昂に憑依してしまう。曹昂と言えば三国演義の中では早いうちに死んでしまい、そこまで時勢を大きく動かした人物でもない。しかも、その代わりに本来の主人公であるはずの曹操が死んでしまっているのである。
だからこれまでの久保作品と違って、主人公は苦しい中でのスタートになる。いつ滅ぼされるかも分からない陰謀詭計が渦巻く中で、華々しい活躍とはなかなかいかない。だがそれだけにより現実味のあふれるストーリーとなっている。
誰もが信用できるとは限らない乱世で、曹昂がどのように敵に打ち勝つか苦心する様が見所と言っていい。戦争や政策の実態を知ることで、実際の歴史はカリスマ性や才能でうまく運ぶものではないと理解させるのがこの作品のテーマと言っていい。主人公が早いうちにこの世界の汚さに順応している、この手際の良さも人間の残酷さと可能性を表現する上で彩りを添えている。
だからこれまでの久保作品と違って、主人公は苦しい中でのスタートになる。いつ滅ぼされるかも分からない陰謀詭計が渦巻く中で、華々しい活躍とはなかなかいかない。だがそれだけにより現実味のあふれるストーリーとなっている。
誰もが信用できるとは限らない乱世で、曹昂がどのように敵に打ち勝つか苦心する様が見所と言っていい。戦争や政策の実態を知ることで、実際の歴史はカリスマ性や才能でうまく運ぶものではないと理解させるのがこの作品のテーマと言っていい。主人公が早いうちにこの世界の汚さに順応している、この手際の良さも人間の残酷さと可能性を表現する上で彩りを添えている。
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