イチオシレビュー一覧

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Bamboo戦争!

タイトルから色々と分かってしまうような気がしてしまう、純文学短編です。

庭づくりが趣味の男性の家庭。お隣に引っ越して来た女性がどういうつもりなのか、業者を呼んで敷地内に竹を植え始めたのです……。

京都の「竹林の小径」などを連想して、「別に竹を植えたっていいんじゃない。風情があって」みたいに思われるかもしれませんが、本当にそうなんでしょうか?

竹はイネ科の多年生植物

  • 投稿者: ゆご   [2024年 09月 19日 21時 46分 ()]
竹との戦いに本気で挑んだ男の物語。

この作品に出会って以来、竹が頭から離れません。
気がつくと読み返しています。
オチが最高です。

「パパは何と戦うつもりなの?」
という娘の問いに
「竹」
と答える父。
かっこいいです。お父さん大好きです。

竹の怖さを知る人ならばよく理解できるかと思います。
怖さをまだ知らない人、面白おかしく読んで知ってください。

この作品はフィクションです。ですが、フィクションにしてはリアルすぎるのです。

 みなさん京都、好きですか? 私は大好きです。嵯峨野とかの竹林って憧れますよね! あんな竹林自分の家に作ってみたいと思いませんか? 思った方。

 この小説を読め!


 みなさんタケノコは好きですか? 美味しいですよね! ただ、知ってました? タケノコって時間が経つほど味が落ちるんですよ。掘りたてを味わうために育ててみたいと思いませんか? ちょっとでも思った方。

 この小説を読め‼︎


 ハーブガーデンってオシャレですよね? 特にミントなんて種類も多いですし、お菓子やティー、虫除けにもなるそうですよ。これを読んで、植えてみたくなった方。

 ついでに読め!


 これからガーデニングをしたいと思っている方。この小説はフィクションです。でも読んだ方がいい。ガーデニングと関係がなくても、読んだ方がいい。

 私が言いたいことは、四の五の言わずに読め‼︎ コレだけです。 みんな読んでね!

筆力があってこその純文! 「引っ越してきた隣人が庭に竹を植え始めた」という私にとってのホラー

  • 投稿者: 高取和生   [2022年 02月 19日 11時 43分]
竹林は恐怖である。
幼い頃、竹林で親を見失い彷徨った私にとって、コワイ場所なのだ。
本作は、その時の怖さを思い出させた。

ところで純文とは何ぞや?
芥川賞の対象になるもの?
大学入試で出題される作品?

純文とは、芸術性が高い、文学作品を指すそうだ。
ということは、喜怒哀楽の感情をかき立てる何かがある作品、そう解釈して良いのではないか。

本作は、私にとって、まごうことなき純文学である。
あなたにとって、どんな感情を想起させるのだろうか。
なお本作は、黒森 冬炎氏主催「改造企画」参加作品である。
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