イチオシレビュー一覧

主人公である魔王アルトマンは、何故自分が魔王と呼ばれているのかがわかりません。

彼は、よき為政者であろうとしているだけの只の合理主義者なのですから。

彼を魔王と位置付けているのは、乱暴に言えば相互理解の不足。

見方が変われば印象も変わる。人間世界で勝手に恐ろしい魔王像がひとり歩きしているに過ぎないのです。

何故自分が魔王と呼ばれるのか、その疑問を抱えたままアルトマンは偽名を使って人の世界へ入り込んでゆきます。

彼は自分の疑問点への答えを求めているだけなのですが、結果的に出会った人たちを救ってゆきます。

残念ながら既に完結済ですが、アルトマン自身の歩みがまだ途上で終わってますから、これは続編があるものと今から勝手に期待しています。

　合理的な思考は時に冷たく感じられますが、問題解決の為には仕方無い。
　そんな考えを持てる理知的な魔王様、好きです。

　作品自体は三人称視点で進められていますが、決して淡白な印象は無く、登場人物の感情がしっかり伝わってきて良いですね。

　三人称ならではの情景の説明のおかげで一場面の想像もし易いですが、決して説明がくどいわけではないので、意外とスラスラ読めます。
　
　1ページあたりの文字数が多過ぎることもないので、まだ見てない方も気軽に見て頂きたいですね。

　更新が楽しみな作品がまた増えました。
　今後の魔王様の活躍楽しみに待ってます。
　

　主人公の魔王様のモットーは現実主義。類い稀なる能力の高さから仲間の魔族からは冷酷無惨な魔王の中の魔王と畏怖されていた。

　そんな彼の口癖は『不合理だ』

　常日頃から彼は、世の中に平然と横たわる不可解な『当たり前』に何故？と一人戦っていたのだ。
　そんな彼が、ある日偶然人間たちと生活を共にする事になる。

　しかし、その村は強者からの不条理な暴力に晒されていたのだ。そして村人たちはそれを黙って受け入れていた。
　
　彼は思った。

　『不合理だ！！』

　世の中は不公平と不合理であふれている。ならば私が正そうではないかっ！！

　このお話しは、そんな現実主義の名の下に活躍する魔王様の物語
　現実主義の彼はときにコミカルに、そしてときにシニカルにあらゆる不合理を解決します。
　
　読後に爽快感のある僕のオススメ作品です。是非いかがでしょう？

徹底した合理主義者である魔王アルトマンの織り成す物語です。

『不合理だ』が口癖というか、決め台詞の魔王で、問題点や改善点をズバッと言ってきます。

訪れた村での人々のとのやり取りは笑いあり、真面目ありでとても面白いです。

まだ文章量自体はそこまでない（このレビューは13話までのやつです）ので、今後に期待の一作です。

(≧▽≦)