イチオシレビュー一覧

始まりから他の異世界物とは深みが違うと感じました。

多いパターンが現実世界で事故や病気で亡くなり異世界に転生または憑依という設定が多い様ですが、此方のお話は前世の頃の人間関係や主人公の気持ちなどもしっかり描かれておりすぐに作者様の世界観に引き込まれました。

特に勇也の前世、さきこの亡骸に感謝する独白のシーンは感動で涙が出ました…その時の情景が浮かぶような素晴らしいシーンだったと思います。

あの時の言葉をさきこが聞いていたなら、もしかしたら異世界で勇也とうまくいってたのかなぁ…と、考えたりも。。

あんなに想ってくれる人なんてなかなかいないでしょうし、ゴブリンになって１人寂しく姿を消した勇也が少し気の毒に思えました ；∀；

最終回で主人公達が全く出てこなかったのでもし続編などありましたら主人公達のその後など是非読んでみたいです。
素晴らしい物語をありがとうございました！

　まずは粗筋にある「○○ぽい」という事の潔さがまず心に留まった。
端的な表現ではあるが、人気作を引き合いに出すのはそれを知っている人が多い程効果がある。
「○○に似ている」についてマイナスな感情を抱く書き手も多い中、作者は自らそれを粗筋に書いている所に好感を持った。

『リケジョ』という設定が冒頭で上手く作用しているのも良い。
確かに転生先にご機嫌な入浴セットがあるはずもなく、では作ろうと思えるのが設定の強みで良い所だと感じた。
おそらく作者の知識あってこその物なのだろうと思い、読んでいて気持ちが良かった。

　石鹸の作り方の説明についても、しっかり描写されているのが良い。
それがこの作品の強みなのだろうと思った。
名作と呼ばれている洋画でも脂肪吸引で捨てられた人間の脂肪を盗みそれから石鹸の作り方を根切丁寧に説明していたのを思い出す。
　
　強みを際立たせる。
本作からはその良さを感じた。

あからさまなチート要素は感じられないけれど、それが良い。
わかりやすい解説のようなものがあるので、読み手が理系に関して知識がまったくなくても楽しく読めます！

途中、ちょっぴりダークな要素もありますが、徐々に恋愛要素が絡んできて……。


わりとサクッと読めてしまいますが、個人的にはじっくりと読んでいってほしいですね。