イチオシレビュー一覧

　平民の娘セレスと皇太子ユージンが身勝手に婚約破棄をしようとするお話です。
　婚約破棄しようとする相手はミリアという女性です。

　仮面舞踏会という設定上、相手が誰なのかが分からない状況を上手く使っているなと思いました。
　セレス達は自分が分かっている情報を前提にして、勝手に話を進めていきます。
　その会話や、考えていることが、悪い意味で人間らしさがあって、面白かったです。

　途中で、正体不明の美女が現れ、物語は別の方向へ動いていきます。
　この美女が現れたあたりで、主の視点が変わってくるのですが、その展開が珍しく読んでいて「そうきたか！」と思いました。
　
　お話自体は短編で分かりやすく、悪役令嬢モノの「ざまぁ」が爽快に楽しめます。
　
　悪役令嬢モノがお好きな方には、ぜひオススメしたいです！

　本来は新入生の歓迎会のために開かれた仮面舞踏会。
　そこでとある事件が発生しようとしていました。
　平民の娘・セレスと皇太子ユージンによる婚約破棄。破棄する相手はミリアという女性なのですが……彼女は仮面舞踏会に現れる気配がありません。
　仕方ないので本人不在で婚約破棄してしまおう！と言い出した馬鹿二人。しかしそこへ謎の美女が現れ……？

　馬鹿二人のクズさが光る作品です。そして安定のハピエンで、ざまぁも爽快です！
　面白いのでぜひご一読ください♪

当事者いないまま婚約破棄だの自分たちの婚約だのと、勝手に進めていく皇太子ユージンと乙女ゲーヒロインのセレス

会場の参加者も読者も置いてけぼりな展開に2人が盛り上がりを見せた頃、パッと本腰の登場でダラダラしてなくて読みやすかったです

セレスの裏表が激しすぎて、皇太子もアレな感じが行き過ぎてて思わず笑ってしまいました

最後はスッキリ！のざまぁが楽しめる悪役令嬢もの作品

個人的にミリアたちの学生生活部分や、2人のその後が気になるところではありますが、短時間で短編が読みたい方はぜひ♪ おススメです☺︎

仮面舞踏会という、お互いの顔が見えないイベントをギミックにしていることと、視点が悪役令嬢本人ではなく本来のヒロインの側から書かれているという特異性はありつつ、悪役令嬢もののエッセンスが短い分量の中できちんと示されているのが評価できる短編。

悪役令嬢もののスタンダードであり、わかりやすいざまぁ作品である今作は、性格の悪い女と愚鈍な男の会話から始まり、仮面をつけた謎の美女の登場で動く。
この美女がなんなのかは、短編のジャンルが何かを考えれば容易に答えは出る。そして登場人物の素性や背景を短い中で過不足なく紹介した上で読者の期待を裏切らない展開に続いていく。

まさに王道。特徴はありつつ、安心して楽しめる一遍だ