イチオシレビュー一覧

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本文の文字制限がなければもっと言いたいことがある小説

まずタイトル「呪いに幸あれ」に惹かれました。だってどう考えてもいいじゃないですか。そりゃ読みたくなりますよ。で、読みました。

まず導入から、ふんふん、いいわい。こりゃいいわい。と読み進み、魔女と空虚少女、そして悪魔と苦労青年が「探し人」を求めて神秘の森に入る。その流れで引き込まれ、12話で完全にはまりました。いいですよねえ、12話のあの感じ。

物語は登場人物たちの言動とそれぞれの思考が数珠つなぎのように絡まり合い進行します。つまり物語のために登場人物があるのではなく、登場人物を描いていた結果、一つの物語が構築されていき、そしてそれを追う読み手としての快感が確かにある。まあ、その、あくまで個人的な感想として。

またこの小説はパラパラとめくりながら(実際はモニターでしたが)気に入った箇所を読み直している時に他の良い点に気付く類のもので、そういった小説に出会えたことは幸運だと思っています。
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