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彼女の恨みと憎しみの果ては

  • 投稿者: 退会済み   [2022年 09月 08日 23時 23分]
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復讐の炎を燃やして突き進む主人公の心は、燃え尽きることはないだろう。瓦解した平穏な日々、始まった血まみれの日々。
復讐というものが彼女を狂わせたのか、それとも元々彼女の持っていた素質なのか。
その矛先は夫を殺した相手だけには留まらない。
領地を守る、領地を誇る。彼女の根底は揺るぐことなく、下手な情でぐらつくこともない。
読み応えある復讐劇。さてその結末はどうなるか。
ぜひご一読いただき、終わりを想像してみてほしい。

この恨み晴らさでおくべきか…

リオ伯の暗殺と共に妻リーナの平穏な日々は瓦解した。
首謀者のレーザ公の手が留守を預かるモラ城へ伸びる。

(夫を殺した連中め、今に見ていなさいよ!)

目的達成のためにはいかなる反道徳的手段もいとわない権謀術数の烈女リーナは胸中に怨嗟を呟く――

短編ながら読み応えのある、女領主の復讐劇。
昨今流行の紋切形に飽きた方へお勧めしたい、骨太の作品です。
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