イチオシレビュー一覧

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そこには「作者」がいた。「私」もいた。

  • 投稿者: 退会済み   [2022年 07月 11日 07時 34分]
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 個人的には文章そのものは荒削りな感があると思った。しかしそれ以上の個性がある、とも。
 ここで言う個性というのは、作者の人生観とか、死生観とか、美的感覚とか、そういった類のもの。作者がどのような人間か伝わってくるような文章だった。しかも上記のような感覚をかなり曖昧な表現で綴っている。直接的じゃないことで、読者の人生の数だけ受け取り方が存在するのではないだろうか。感じたことを具体的な言葉に出来なくても、文章を通しての雰囲気が良く楽しめる。
 力強く、暗さの中に優しさもある作品。
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