イチオシレビュー一覧

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読みたかったファンタジーがここにある。

  • 投稿者: 葵 遥菜   [2022年 10月 02日 00時 37分]
 ドラゴンが跋扈する世界で、弱い人間はその脅威から逃れるために狭い世界に自ら閉じこもった。

 何百年も経って外から初めてその世界が開かれたとき、物語が始まる。
 これから何が起こるのかーーワクワクする。

 とても読みやすい文体で、すらすら読める。
 読み進めていくと、次々と疑問が浮かび、徐々に謎が解けていくので読み進めるのが楽しい。戦闘シーンも臨場感があって読み応えがあるし、時々入るコメディパートも物語を楽しく彩っている。
 
 宗教と人の力と。どちらを信じるべきなのか、政治とはどうあるべきなのか。姿を見せないものへの畏れは人心をどのように動かし、または萎縮させてしまうのか――。人種間の葛藤含め、深いテーマも盛り込まれていて、考えさせられる作品でもある。

 脅威に怯えて隠れるのではなく、立ち向かうことを決めた人の世に、その元凶はどのような影響を与えるのか。

 ぜひ読んでみてほしい。

世界観が好き。ドラゴンがいなくなった世界

  • 投稿者: 旋律和音   [2022年 09月 20日 16時 23分]
 閉じた世界で生きて来た主人公。そこに外の世界から来訪する異邦人。主人公は初めて外の世界を知る。

 主人公は閉じた世界の中で閉じ篭もるのか?いや、もちろん未知なる世界へと踏み出す。

 そう、冒険だ。この話は未知なる世界への冒険の話でもある。

 タイトルは『ドラゴンがいなくなった世界』。なるほど。ファンタジー世界においてドラゴンの存在は定番である。そのドラゴンが『いなくなった』世界。

 なぜだろうか?なぜかノスタルジックな気分になる。現実にドラゴンは存在しない。ファンタジー世界にしかドラゴンは存在しない。そのドラゴンが『いなくなった』。不思議なノスタルジーが心を襲う。

 不思議な感覚を味わえる特殊な世界観。その世界観が私は好きだ。

ドラゴンは或る者にとっては脅威であり、或る者にとっては神であった。そして、今……ドラゴンは存在しない……。

  • 投稿者: 精神感応4   [2022年 08月 25日 22時 34分]
 第一章まで読ませていただきました。

 初めの世界観の説明から主人公たちの境遇、外の世界の情勢、王家と宗教の対立など物語の重要な要素が丁寧に分かりやすく書かれていてすぐに引き込まれてしまう文章構成に筆者様の腕が感じられる良作です!

 外とは隔絶された狭い世界で生きてきた主人公のヨナは、外の世界からの訪問者という思いもよらない切っ掛けから広く未知に溢れる世界に旅立つこととなります。いなくなったというドラゴンは本当にいないのか。そもそもドラゴンとは何なのか。魅力的な大きな謎を追うであろう物語。実にワクワクさせてくれます!一読の価値あり!

新世界はここにある。

ファンタジー世界にドラゴンがいなくなっただと?
 ドラゴンと言えばファンタジー世界の、大定番! 
何故! 何故?
   ゆったりとしたペースでそのお話しは進みます。
 
 もう少しテンポよくお話しが進んでくれたらいいと思うけど、いやいやいやいや。

 このスローな進み方が雰囲気があってすごくいいんだよ。 わかる人には絶対わかる。
 
ズバリ 焦らしプレイ! そう、この焦らしこそが期待値をあげてくれる。
 まさに、焦らしを追求したお話し!
 
 ドラゴンは何故居なくなったのか?
 
 ドラゴンが居なくなった世界はどんな世界なのか? アオイ ミチ先生の描く新世界!
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