イチオシレビュー一覧

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じんわりと感じられる、繋がりの温かさ

周りからしてみれば『片親という不遇によって、搾取された子ども時代』(本文引用)を送っているように見えているであろう子どもたちの物語です。

ただ、主人公の高校生・澪は、決して読者の目には不幸に映らないことでしょう。
きっとそれは、彼が自分のスタンスを淡々と貫いて生きてきたから。

そんな彼の価値観の現れ=父親の恋人とその娘・素直(小学生)に会う為に、事情を汲んで女装するというシーンから物語は始まります。
第一印象こそ頑なだった素直ですが、ゆるやかに確実に心を開いていくのは、相手が澪だからこそだと感じました。

とっても面白かったです。
余談ですが、後日談があるとしたら四角関係のような気がしました。
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