イチオシレビュー一覧

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凄まじい感性によって書かれた奇作

先にこちらの小説の欠点を述べておくと、普通に読みづらい。文章の洪水ともいえるような言葉の流れは、確かに読者にとって大きな壁になるだろう。

↓ここから誉め言葉。

それを加味したうえでもこの物語には高い価値がある。

予想を裏切る物語の衝撃もあるだろう。文章の巧みさによる感動もあることだろう。

それは本題ではない。この小説の最大の武器であり読者を惹きつける要素は、生々しく、毒のように叩きつけられる作者さんの世界観だ。

それが纏わりつくように、引き摺り込むように読者を暗澹とした心地よい世界へ導いてくれる。
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