イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く本作は、異なる世界を生きる二人が、言葉と色彩を通して交錯するさまを繊細に描いています。
自らを「愚者」と称する教授と、過去の挫折を抱える少女。
一見交わるはずのない二人の出会い。
少女の亡き祖母の言葉と記憶に宿る鮮やかな色彩。
教授にとって何気ない言葉。
物語は、それぞれの「見える世界」の隔たりを描きながらも、言葉や芸術といった表現を通して、他者と心を通わせる可能性を暗示していました。
異なる世界を生きる二人が、どのようにして互いを理解し、影響を与え合うのか。
停滞していたそれぞれの世界に、新たな色彩が着色されていく。
そのきっかけを、丁寧に描かれた内面の感情をぜひあなたの目でご覧ください。
自らを「愚者」と称する教授と、過去の挫折を抱える少女。
一見交わるはずのない二人の出会い。
少女の亡き祖母の言葉と記憶に宿る鮮やかな色彩。
教授にとって何気ない言葉。
物語は、それぞれの「見える世界」の隔たりを描きながらも、言葉や芸術といった表現を通して、他者と心を通わせる可能性を暗示していました。
異なる世界を生きる二人が、どのようにして互いを理解し、影響を与え合うのか。
停滞していたそれぞれの世界に、新たな色彩が着色されていく。
そのきっかけを、丁寧に描かれた内面の感情をぜひあなたの目でご覧ください。
未来屋ワールドの中でもイチオシTOP3に入る傑作です。
ああ、こんなありきたりな書き出しですみません。
本編のあまりの素晴らしさに、ふさわしいレビューが書ける気がしなくて、ずっとそのままにしていた作品です。
純文学です。
これぞ!
未来屋さんらしい細やかな心が情景や登場人物の描写に反映されていて、読む者を静かにワールドの中に包み込んでゆきます。
そして・・・・
あなたはここから、何を見つけるでしょうか?
ちなみに
バーミリオンの色言葉は、「活発」「冒険心」などです。
その中に「胃の腑を真っ黒に塗り潰すような」珈琲が入っています。黒は、「孤独」や「意志の強さ」を表す色でもあります。
ビリジアンは「好奇心」や「自発的」と言った色言葉を持ち、「客観的に見る性質」を表したりします。
読み過ぎですか? それとも、隠し味ですか?
ああ、こんなありきたりな書き出しですみません。
本編のあまりの素晴らしさに、ふさわしいレビューが書ける気がしなくて、ずっとそのままにしていた作品です。
純文学です。
これぞ!
未来屋さんらしい細やかな心が情景や登場人物の描写に反映されていて、読む者を静かにワールドの中に包み込んでゆきます。
そして・・・・
あなたはここから、何を見つけるでしょうか?
ちなみに
バーミリオンの色言葉は、「活発」「冒険心」などです。
その中に「胃の腑を真っ黒に塗り潰すような」珈琲が入っています。黒は、「孤独」や「意志の強さ」を表す色でもあります。
ビリジアンは「好奇心」や「自発的」と言った色言葉を持ち、「客観的に見る性質」を表したりします。
読み過ぎですか? それとも、隠し味ですか?
作品を一貫して流れる透明感。
こんなに混じり気のない、まっすぐな、それでいて温かい文章にこの場で出会えたことに感謝しています。
主人公がどのように生きるのであれ、確かな表現方法を見出し、自分の軸としていったからには、もう安心という感じがします。
力強く、美しく、暖かく開花していくことでしょう。と
読後感が素晴らしい。
私は文章が下手でレビューもこんな具合にしか書けませんが、この作品が皆様の眼にさらに留るよう、こうやってイチオシレビューを寄せます。
心が洗われる作品です。
こんなに混じり気のない、まっすぐな、それでいて温かい文章にこの場で出会えたことに感謝しています。
主人公がどのように生きるのであれ、確かな表現方法を見出し、自分の軸としていったからには、もう安心という感じがします。
力強く、美しく、暖かく開花していくことでしょう。と
読後感が素晴らしい。
私は文章が下手でレビューもこんな具合にしか書けませんが、この作品が皆様の眼にさらに留るよう、こうやってイチオシレビューを寄せます。
心が洗われる作品です。
かって、純文学の小説を書いていた私が、「なろう」でこれほどの純文学作品を読めるとは、思ってもいませんでした。元々、未来屋先生の作品には、注目していたのですが、何と言う高尚な作品なのでしょう……。
今では、ほとんど投稿もできず、また、投稿したにしても変な作品ばかりの私には、絶対に永久に書けない作品です。
で、初めて大学の授業に出た頃を思い出します。何故なら、私も、この小説の登場人物と似たような境遇にあったからです。
これ以上は書きません。ネタバレになってしまいますので。
何はともあれ、是非、御一読下さい。
青春時代を思い出しますよ。
今では、ほとんど投稿もできず、また、投稿したにしても変な作品ばかりの私には、絶対に永久に書けない作品です。
で、初めて大学の授業に出た頃を思い出します。何故なら、私も、この小説の登場人物と似たような境遇にあったからです。
これ以上は書きません。ネタバレになってしまいますので。
何はともあれ、是非、御一読下さい。
青春時代を思い出しますよ。
主人公の未咲は、希望していた美大への進学が叶わず、不本意な大学で漫然とした日々を送っていた。そこで彼女は自分を愚者と呼ぶ藤代と出会い、彼の研究室で幾つもの言葉を交わす。それは細い糸に小さな珠玉を一つずつ通していくような、儚くも美しい時間の連鎖。
思えば、自ら生み出すより効率的な何かを模倣し、その不本意に折り合いをつけて生きるのが大人なのだと、そう信じ込まされていたような気がする。そんな愚者となった自分にとって、彼女や彼の葛藤は自身を映す鏡だった。
二人の物語の結末から、皆は何を手にするだろうか。少なくとも自分は、心に小さく灯る火種のようなものを得る事が出来た。
清流のような文章と、絵画のように丁寧な描写。珈琲と文学の香りがするこの作品に出会えた事が嬉しい。何かを生み出す人、生み出せずに苦しんでいる人、生み出せる事すら忘れてしまった人ーー全ての人に読んでもらいたい名作!
思えば、自ら生み出すより効率的な何かを模倣し、その不本意に折り合いをつけて生きるのが大人なのだと、そう信じ込まされていたような気がする。そんな愚者となった自分にとって、彼女や彼の葛藤は自身を映す鏡だった。
二人の物語の結末から、皆は何を手にするだろうか。少なくとも自分は、心に小さく灯る火種のようなものを得る事が出来た。
清流のような文章と、絵画のように丁寧な描写。珈琲と文学の香りがするこの作品に出会えた事が嬉しい。何かを生み出す人、生み出せずに苦しんでいる人、生み出せる事すら忘れてしまった人ーー全ての人に読んでもらいたい名作!
自分の居場所ではない。
そう感じた処で生きることを強いられた、主人公に。ひとつの出逢いが訪れます。
その出逢いは主人公と、いまの場所を、つなぐ「にかわ」になるのか。
それとも、はがす「へら」になるのか。
そんなふうに、読み始めたのですが。
あ、これちがうや。
物語のテーマは、そうかもしれない。
でもここに。ほんとに、描かれてるのは。
自分の居場所ではなかったからこそ、彼女に問われたもの。
閉ざしてしまっていた、世界を捉えるための心の感覚器。
ものを描く生きもの、とは。
物語ではなく、作者を読もうとする邪道な読みかたですが。
それが物語のなかに、作者が刻みつけたかったものでは?
そんなふうに、私は感じてしまいました。
もちろん、出逢いの大切さ。自分らしさを取り戻せるのか。そう素直に読んでも、楽しめる物語です。
あなたは、どう読まれますか?
そう感じた処で生きることを強いられた、主人公に。ひとつの出逢いが訪れます。
その出逢いは主人公と、いまの場所を、つなぐ「にかわ」になるのか。
それとも、はがす「へら」になるのか。
そんなふうに、読み始めたのですが。
あ、これちがうや。
物語のテーマは、そうかもしれない。
でもここに。ほんとに、描かれてるのは。
自分の居場所ではなかったからこそ、彼女に問われたもの。
閉ざしてしまっていた、世界を捉えるための心の感覚器。
ものを描く生きもの、とは。
物語ではなく、作者を読もうとする邪道な読みかたですが。
それが物語のなかに、作者が刻みつけたかったものでは?
そんなふうに、私は感じてしまいました。
もちろん、出逢いの大切さ。自分らしさを取り戻せるのか。そう素直に読んでも、楽しめる物語です。
あなたは、どう読まれますか?
どこかに忘れてしまった「何か」、これから見つけようとしている「何か」、その大切さと素晴らしさに気づかせてくれる作品です
幼い頃に思い描いた夢があって
成長するたびに変わっていく夢もあれば
成長するたびに具体的になる夢もある
そうして、成長していくうちに
いつの間にか零れ落ちてしまっていたり
手の届かない場所にあると俯いてしまったり
挑んでも触れられないと破いてしまったり
夢を描ききれる人は数少ないと思います。
この作品の登場人物、未咲と藤代もそんな一人です。
描くことが出来なくなったのに
描くことを諦められない未咲
生み出すことを諦めてしまい
「自分のようになるな」と言う藤代
互いに異なる何かに惹かれ、
逢瀬を重ねるうちに、
未咲はその何かの正体を知ります。
激しさはなく、静かに進む物語は、
だからこそ、その奥に潜む激情に思いを馳せることになり
気が付けば惹き込まれる、そんな作品です。
未咲が、藤代が視ていたものは何か
それはきっと読み手のあなたとは違う何かで
でも、あなたも視ている何かのはずです
成長するたびに変わっていく夢もあれば
成長するたびに具体的になる夢もある
そうして、成長していくうちに
いつの間にか零れ落ちてしまっていたり
手の届かない場所にあると俯いてしまったり
挑んでも触れられないと破いてしまったり
夢を描ききれる人は数少ないと思います。
この作品の登場人物、未咲と藤代もそんな一人です。
描くことが出来なくなったのに
描くことを諦められない未咲
生み出すことを諦めてしまい
「自分のようになるな」と言う藤代
互いに異なる何かに惹かれ、
逢瀬を重ねるうちに、
未咲はその何かの正体を知ります。
激しさはなく、静かに進む物語は、
だからこそ、その奥に潜む激情に思いを馳せることになり
気が付けば惹き込まれる、そんな作品です。
未咲が、藤代が視ていたものは何か
それはきっと読み手のあなたとは違う何かで
でも、あなたも視ている何かのはずです
この作者が、他者の感想欄などで作品を評する時の、何と言うか、嘘のない感じと言うか、愛に溢れた感じと言うか、感想欄の末尾を「ありがとうございました」という感謝で結ぶところからも垣間見える、文学に対する真摯な気持ちと言うか。兎にも角にも、僕みたいな俗物からすれば、彼女の文学に対する純粋さには、ほとほと頭が下がりますよ。それはその作風にも顕著に表れていて、意図してか、自然体なのか、流行りの文体に真向から寄せて行かない、ある意味でツッパリ通したその文体は、読んでいて小気味よく、でも時に難解で、なんちゅーか、一度はまるとやめられない中毒性のある文章なのである。本作は、夢に挫折をした女子大生が主人公の物語。「絵が私を愛してくれなかったとしても、私が絵を愛していればそれで良かったのに」という言葉が心を容赦なくえぐる。お話は序盤。文学を愛し文学に愛される作者が描くこれからの展開に、乞うご期待なのであ~る。
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