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簡潔に、そして確かに狂人を感じさせる作品です!

  • 投稿者: 小田虹里   [2022年 12月 10日 20時 06分]
タイトルからして、コメディーなのかなと思ってページを開きました。
文字数も少なく、サクッと読める作品ですね。

初めはドイツが舞台で、後半が80年後の日本が舞台に。

戦争を前にして、平和主義だったはずの、核もなかったはずの日本が、壊れていく様。
それを滑稽に、そして滑稽に描かれるからこその恐ろしさを感じさせられました。

独裁者というものが存在すれば、一気に世界は大参事に陥る。
一歩。
本当に、一歩。
上に立つものが狂ってしまえば、大参事は招かれる。
それをひしひしと感じる作品でした。

多くを語らない作品。
されど、確かな恐怖を感じさせるには十分な作品でした。

狂人という言葉は、某ゲームの影響でなじみ深いものになりましたね。
その言葉の通りの人間性の者が上に立ったとき。
躊躇いなく引き金を引く人間が現れたとき、均衡を保ってきたこの世界線は崩壊するのだと強く感じました。
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