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大好きなぬいぐるみ。尻尾をかじっちゃうほど。でもそれが痛かったのだったら。可愛い女の子はちょっとお姉ちゃんになります。

  • 投稿者: 水渕成分   [2023年 03月 22日 05時 40分]
「小説家になろう 冬童話2023 ぬいぐるみ」参加作品です。

2526字で、可愛らしいイラストが二枚入って、読み聞かせにも最適です。

主人公は3さいのちきちゃん。女の子。大切にしているぬいぐるみはヘビのびーちゃん。

買ってもらう時、「え? ヘビ?」と家族たちは思ったようですが、ちきちゃんはびーちゃんが大好き。

大好き過ぎて、一緒にご飯を食べようとするし、お風呂に入れようとするし、最大の問題はお気に入りのびーちゃんの尻尾をガジガジしちゃうこと。

とうとうびーちゃんの尻尾から綿が出てきてしまい、びーちゃんは入院することに。

びーちゃんは痛い思いをしている。さびしいけど自分も頑張らないと。ちきちゃんは少しお姉ちゃんになります。そして、びーちゃんが帰ってきて……

大好きなぬいぐるみ。尻尾をかじっちゃうほど。でもそれが痛かったのだったら。可愛い女の子はちょっとお姉ちゃんになります。

大切な相手の気持ちを考えながら、子どもたちは少しずつ大きくなっていく。

あなたは大切なものは、汚れないように大事にしまっておくタイプですか?

それとも大切で大好きだからこそ、どこへ行くにも何をするにも一緒でいたいタイプでしょうか?

物語の主人公は、まだ幼いちきちゃん。ちきちゃんの宝物は、ぬいぐるみのへびのびーちゃんです。

何をするのもびーちゃんと一緒のちきちゃん。ちきちゃんにとってびーちゃんは、家族と同じようなもの。びーちゃんがいない生活なんて考えられません。

ところがある日、びーちゃんはしっぽを怪我してしまいます。びーちゃんが入院した夜、ちきちゃんは不思議な夢を見て……。

大切なお友だちとずっと一緒にいられるように、少しお姉ちゃんになったちきちゃんの姿にほっこりすることでしょう。こうやって子どもたちは、少しずつ大きくなっていくのかもしれませんね。

とても優しい物語。お子さんへの読み聞かせにもぴったりです。
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