イチオシレビュー一覧

　まずは、パッと目に入るタイトル達の統一感が気持ち良い。

　そうして次に読み始めるあらすじがしっかりと映画脚本で言うところのログライン、所謂キャッチコピーと言っても過言では無い一つのテーマの言葉から始まり、次の文章で既に本作がどのような物語であるかという事を端的に説明している所に好感を持った。
　それをあらすじの最初に持ってくるか、最後に持ってくるかは作者の好みやセンスであるのだが、本作の場合は読者が気になるであろう言葉を最初に詰め込んであるので良い置き方だと思った。

　読者への配慮もしっかりしている。
前書きに毎回その話が約何千文字あるかという表記がしっかりと記載されており、読者それぞれが時間に余裕を持って読めるような工夫がされている。
　思わず長い話を読んでしまって、話途中で読むのと一旦止めるというのは何とも寂しい物で、それを回避出来るようにされているのは中々にありがたいと感じた。