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痛快! お金で戦う大富豪!

 日本史の教科書に絶対出てくる『お札を燃やして明かりにする成金』の風刺画をモチーフにした、お金を惜しみなく使って事件を解決する大富豪が主人公の話です。

 作中の大富豪は一般的な金持ちのイメージとは違い、自分の力を人助けに使う、心優しき大富豪です。ときに圧倒的な経済力、ときに札束ビンタ、ときに機転で悪を懲らしめ、周りの人を笑顔にしていきます。その大富豪の周囲は、自然と明るくなっているのです。

 この物語のキーワードは、オリジナルの風刺画にもある『どうだ、明るくなったろう』。大富豪がその力を正しく使い、お金で人の心まで明るくしていくということは、大富豪のひとつの理想系といえるのではないでしょうか。

 語尾が『〜だろう』である主人公の大富豪のコミカルな一面にも注目してください。従来の大富豪感に革命を起こす、画期的な作品です。

「成金」と呼ばれた、正義の男の物語

  • 投稿者: みこと   [2023年 03月 29日 08時 52分 ()]
お金を使うことは、経済が発展することにつながります。

しかしそれだけではありません。

人を助けることにも使えるのです。

その人にお金を与えることではありません。

紙幣を燃やして助けるのです。

そんなことをしているのは。

白い髪、白い口髭、太った体、黒いスーツ。

そう、「成金」ことナリウス・キングマネー!

颯爽と現れた、正義の男。

彼に出会った人たちは、みんな笑顔になります。

そして成金さんはこう言うのです。

「どうだ、明るくなったろう」

この物語は、"いちいち"面白いです。

ぜひご一読ください。

どうだ、読んでみたくなっただろう

  • 投稿者: 退会済み   [2023年 03月 28日 22時 27分]
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『暗くてお靴が分からないわ』
『どうだ、明るくなっただろう』
社会の教科書で一度は見たことがある日本の経済発展により出てきた風刺画。
彼は、お金を燃やして暗い靴置き場を明るくする『成金』だ。

この物語の主人公はナリウス・キングマネー。
通称『成金』。
だが、彼はただお金を燃やすのではなく、そのお金を活かすために燃やすのだ。

キャラクター造形はバッチリ。
なんせ、あの風刺画の『成金』が正義の味方として困っている人を見かけたら、己の財力を利用して助けるお話なのだから。

短編でランキングを沸かせているエタメタノール先生の長編です。
一話完結のお話が積み重なった感覚なので、長編だからと言って構えずに読めるところも良いですね!
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