イチオシレビュー一覧

高慢な彼女は、彼を狂気の捌け口にしていました。
そうすることで、己の渇きを満たしていたのでしょう。
皆が彼女に従うことを、最高の快楽として生きていたのでしょう。
そんな自尊心を満たしてくれるのは、クズの僕（しもべ）。
見せしめのように、烙印を押した僕を自分の所有物のように扱います。
そんな彼女を皆が褒めそやし、許しました。
己の価値を勘違いさせました。

落ちぶれた彼女は、僕の傍らで永遠の誓いを立てています。
自尊心を満たす、唯一の存在である僕。

逃げられないのは知っている。
だって、あなたのモノだもの。
もう、印はついてある。

所有権という愛の形を教えたのは、あなたです。
恐怖に歪むその顔が、何よりもたまらない。
深く深い愛を今度は、僕から。

恋愛というよりは、恐愛。
そんな歪な世界への入り口はこちらです。

　同じ家格なのに馬鹿にされ、イザベラという少女にいじめを受けていた主人公のグズリフ。
　彼女のしもべである印をつけられたという屈辱的な過去を持つ彼ですが、イザベラと望んで結婚することに。

　そして彼は、自分の立場が知らないままに傲慢な態度を取るイザベラをわからせるのです。


　ドアマットでヤンデレなヒーローの、狂気のラブストーリー。
　ヤンデレ好きにはブッ刺さること間違いなしの作品です。面白いのでぜひ読んでみてください！！

ヒーローは虐げられる令息。始まりはバージンロード。
「そ の 時 点 に お い て は」甘さのかけらもない新郎と新婦の描写に、過去の緻密でむだのない回想が交差してゆきます。
ヒロインは反省を知らぬ完璧な悪役令嬢。真のクズはどちら？　というくらい。徹底した関係性。

この短編――約五千字のなかには令息の忍耐と努力が。それに、成り上がりが描かれています。
その裏側では、じつにそつのない断罪劇が。

いいえ、こうも考えられます。冒頭の結婚式こそが彼女への真の断罪セレモニーなのかも……？　と。

ガチです。目の醒めるような闇の深さでした（興奮）
どうぞ、令息の深すぎる愛の顛末を見届けてください。
どこにもない、ここにしかない凄まじいヤンデレがあります……！！！

歪んだ愛って好きですか?
レビュー主は最高に好きです。

独占欲が強くて、独りよがりで、ただただ一途な、狂おしいほどの重い愛を、相手にひたすらぶつけていく。
そんな歪んだ愛が大好きです。

この物語も、そんな歪んだ愛の形を見せてくれます。
とっても重くて純粋な愛の形。

どんな形で物語が幕を閉じるのか。
読み始めたら止まらない。

最高にゾクゾクするお話でした。