イチオシレビュー一覧

いきなりヒロインがパンくわえて走ってますからね。
そりゃ王道の展開が待ってますよ、勿論。
そして王道の出会い、王道のライバル登場……

もう直球ド真ん中過ぎて、笑い転げる意外に無いンですけど、それがまた、異世界ファンタジー・ド真ん中の世界観で繰り広げられます。

見慣れた要素が一つになり、新鮮なユーモアへ転ずる中で、同時にブチ込まれるパロディの連打！
唐突に挿入される「解説」が、富山敬さんの声に聞こえちゃいました。

私は途中で数えるのを止めたけど、全てのパロディを指摘できたら凄いですよ、ホントに。

伯爵令嬢エレナは、幼馴染のチェスターが大好きだけど素直になれないお年頃。いつもくだらない言い合いばかりしてしまう。
そんな彼女の前に隣国の王太子が現れて……。
ほら来ましたよ、昭和の香りがプンプンと。

でも、いまどきのなろうでも、このシチュエーションってお馴染みですよね。
そう、昭和歌謡がいまも大人気なように、あの時代にはすべての人を惹きつけてやまない、強烈な魅力があるのです！

ただ肝心なのは、単純にそれを書いても全然面白くないってこと。面白い作品にするには、作家さまの知力と胆力が不可欠です。
この短編を読めば、そのことがよくわかるはず！
ぜひご自分で確かめて、そして笑ってくださいね♪