イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く本作の視点人物である小学3年生のカケル君は、走るのが不得手な少年でした。
足の速さがカッコ良さの物差しとして重視される男子小学生としては、これは辛い所でしょうね。
そんなカケル君に呼びかけたのは、何と彼自身の影だったのです。
驚きを隠せないカケル君ですが、影が本体を無視して勝手に走り出した時には流石にジッとしていられませんでした。
果たしてカケル君は影に追いつけるのでしょうか?
そして逃走を続ける影の思惑とは?
霜月透子様と鈴木りん様の御主催である「ひだまり童話館『ふにゃふにゃな話』」の参加作品である本作は、最も身近な友達である影との絆を描いたハートフルな物語で御座います。
足の速さがカッコ良さの物差しとして重視される男子小学生としては、これは辛い所でしょうね。
そんなカケル君に呼びかけたのは、何と彼自身の影だったのです。
驚きを隠せないカケル君ですが、影が本体を無視して勝手に走り出した時には流石にジッとしていられませんでした。
果たしてカケル君は影に追いつけるのでしょうか?
そして逃走を続ける影の思惑とは?
霜月透子様と鈴木りん様の御主催である「ひだまり童話館『ふにゃふにゃな話』」の参加作品である本作は、最も身近な友達である影との絆を描いたハートフルな物語で御座います。
ちょっと奥さん! ここだけの話なんですけど、聞いてくださいよ!
この間商店街で買い物をしていたら、真っ黒な人型の何かに遭遇したんです! それで、その人型をうちの近所のカケル君っていう子が追いかけてたんですよ!
カケル君の足元を見たとき、ピンときましたね。あれはカケル君のカゲだ、って!
カゲがなくなっちゃうなんて、災難ねえ。カケル君、カゲを捕まえられるのかしら? ほら、あの子って、あんまり足が速くないでしょう?
明日の運動会はどうなっちゃうんでしょうね? カゲがないままかけっこに出ないといけないなんて、気の毒にねえ。
それとも、無事に捕まえたカゲと一緒に一等賞を取る、なんて予想外のことも起きるかも……。
いずれにしても、目が離せませんねえ!
この間商店街で買い物をしていたら、真っ黒な人型の何かに遭遇したんです! それで、その人型をうちの近所のカケル君っていう子が追いかけてたんですよ!
カケル君の足元を見たとき、ピンときましたね。あれはカケル君のカゲだ、って!
カゲがなくなっちゃうなんて、災難ねえ。カケル君、カゲを捕まえられるのかしら? ほら、あの子って、あんまり足が速くないでしょう?
明日の運動会はどうなっちゃうんでしょうね? カゲがないままかけっこに出ないといけないなんて、気の毒にねえ。
それとも、無事に捕まえたカゲと一緒に一等賞を取る、なんて予想外のことも起きるかも……。
いずれにしても、目が離せませんねえ!
ドッペルゲンガーって、最近よく物語の題材になりますが、別名・影の病とも言うんですよね。
シャドーと言いかえると、ユング心理学では「実現しなかった己の別の一面」みたいな概念になるとか……
この物語も、主人公の影が動き出し、本人の意に反して駆け巡る展開(おっ、と……これ以上のネタバレはいけませんね)ですが、何とも可愛い奴なのです。
どの子供も一度は抱く「秘密の友達」に近い存在かもしれない。
この物語を読んで、いいオッサンの私も足元を見、友達を探したくなりました。
ホントは大人にこそ「秘密の友達」は必要。
ユングもね、「影が光に変わる時、そこに心の力が宿る」何て言ったそうですよ。
シャドーと言いかえると、ユング心理学では「実現しなかった己の別の一面」みたいな概念になるとか……
この物語も、主人公の影が動き出し、本人の意に反して駆け巡る展開(おっ、と……これ以上のネタバレはいけませんね)ですが、何とも可愛い奴なのです。
どの子供も一度は抱く「秘密の友達」に近い存在かもしれない。
この物語を読んで、いいオッサンの私も足元を見、友達を探したくなりました。
ホントは大人にこそ「秘密の友達」は必要。
ユングもね、「影が光に変わる時、そこに心の力が宿る」何て言ったそうですよ。
もっとも近くにいる相棒が教えてくれたこと。たとえビリになろうとも、きっと『心の1等賞』に輝くこと間違いなし!
主人公、カケル君はその名前に似合わず、かけっこが大嫌いでした。どうせビリになって、周りから笑われるとわかっていたからです。運動が不得意な方であれば、大いに共感できるのではないでしょうか。事実、私もかけっことかマラソン大会とかは大嫌いでした。
でもでも、そんなカケル君に突然、予期せぬ出会いが。
そうして出会ったのは、私達にとってもっとも身近にいる『相棒』。その相棒に諭され、カケル君は大切なことを学びました。
ラストシーン、再びかけっこに臨むカケル君。
今度はひとりじゃありませんし、彼は体を動かす楽しさを思い出しました。
たとえビリになろうとも、相棒と一緒にゴールにたどり着いた達成感は格別でしょう。
心の1等賞間違いなしです!
でもでも、そんなカケル君に突然、予期せぬ出会いが。
そうして出会ったのは、私達にとってもっとも身近にいる『相棒』。その相棒に諭され、カケル君は大切なことを学びました。
ラストシーン、再びかけっこに臨むカケル君。
今度はひとりじゃありませんし、彼は体を動かす楽しさを思い出しました。
たとえビリになろうとも、相棒と一緒にゴールにたどり着いた達成感は格別でしょう。
心の1等賞間違いなしです!
童話だと侮るなかれ。
童話で思い浮かべるイメージは、ホワホワした優しい文章。
それは想像力を育む幼い年齢に、与えられるものだと思っています。
ぬいぐるみが友達で、一人遊びをしながら社会性を身につける前の段階。ぬいぐるみに対してママの真似をしたり、お姉さんやお兄さんになってみたりして、優しさや思いやりを想像するチカラを身につける年齢に向けたもの。
こちらの作品は、ぬいぐるみが相手ではなく、対象が人間の友達になった頃に育む思いやりや優しさ、そしてぬいぐるみでは学べない「葛藤」が加わる年齢向け。
困難に直面し乗り越える。自分の内面を探る児童書のような作品です。
ま、この作品に出てくる相手は人間ではないんだけどね(笑
童話だと侮るなかれ。
是非一読をおススメします。
童話で思い浮かべるイメージは、ホワホワした優しい文章。
それは想像力を育む幼い年齢に、与えられるものだと思っています。
ぬいぐるみが友達で、一人遊びをしながら社会性を身につける前の段階。ぬいぐるみに対してママの真似をしたり、お姉さんやお兄さんになってみたりして、優しさや思いやりを想像するチカラを身につける年齢に向けたもの。
こちらの作品は、ぬいぐるみが相手ではなく、対象が人間の友達になった頃に育む思いやりや優しさ、そしてぬいぐるみでは学べない「葛藤」が加わる年齢向け。
困難に直面し乗り越える。自分の内面を探る児童書のような作品です。
ま、この作品に出てくる相手は人間ではないんだけどね(笑
童話だと侮るなかれ。
是非一読をおススメします。
イチオシレビューを書く場合はログインしてください。