イチオシレビュー一覧

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あんな? 非モテって200種類も有るねん。

これは、無実の罪で追放された聖女がダンジョンの力を利用して教会上層部と戦う、反逆の物語である。

それはそれとして、キャラが濃い。登場人物の思考・言動が妙に生々しい。

主人公のユリエルは、有能で清貧な聖女。それは間違いない。苛められ冤罪で嵌められ苦境に陥るのも、その通り。

しかし彼女は極度の虫好きでした。
毛虫の毒毛針を解毒しながら頬擦りして楽しみ、芋虫のプニプニを堪能できると菜園内で働きまくって、蛆虫を使った保存衛生法を戦場に導入させます。
虫耐性がカンストしているからと、男受けを狙ってGの処理も引き受けます。──「素手で」「叩き潰す」と言う形で…!!

欲望に生きる人間が男女問わずひしめき合い、地獄と楽園を作り上げている今作。

それはまさしく、創造神が作り出した、非モテ達による孤独──失礼。蟲毒、である。
是非とも、ご照覧あれ。

なお、虫及び虐殺シーンがグロいのでガチ注意を。

ある堕落した高位聖職者の破滅への道程

  • 投稿者: 近江商人   [2024年 08月 31日 20時 55分]
人を死なせ、他人のものを奪い、淫乱で、嘘つきで、酒飲み。あるいは傲慢で、強欲で、嫉妬深く、怒りっぽく、好色で、暴食し、怠け者。五戒を破り七つの大罪を実践する高位聖職者インボウズ。彼は下種な欲望により禁忌を犯し、恣意的に聖女に冤罪を着せ追放して教団の敵にしてしまい、挙げ句に古の聖者を魔物へと堕としてしまいます。一方、彼に対峙する元聖女は虫使いですが、端的に言うとセンチコガネをブローチにして喜んでいる危ない娘。 そして、いよいよ「性職者」がその報いを受けるときが始まりました。乞うご期待! はたして彼が改心する時は来るのか、きっと来ない。それとも最期はゾンビの群れに呑まれて果てるのか。あるいは、狩りバチの幼虫のエサというのもふさわしい末路かもしれませんね。結末はいずれ来る日のお楽しみです。
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