イチオシレビュー一覧

令嬢ジュリアは婚約者の王太子から婚約破棄を告げられてしまいます。
理由は、男爵令嬢に嫌がらせをしたから。
しかしその嫌がらせは、教科書を破るとか階段から突き落とすだとかいうよくあるものではありません。なんとジュリアの筆跡にそっくりな壁の落書き――掲示板に悪口を書き込まれたと訴えてくるのです。

婚約破棄×掲示板。
こんな作品、他に見たことがあるでしょうか。

するすると読みやすく、かつハイクオリティで面白いのでおすすめです。ぜひ読んでみてください！

「小説家になろう　Thanks20ｔｈ企画」参加作品です。

４００７字の異世界恋愛。恋愛描写の名手がまた新しい切り口を見せてくれました。

ヒロインは貴族令嬢のジュリア。冒頭に婚約者のダリル王太子から婚約破棄を宣告されます。王太子に寄り添うのはジュリアにいじめられたと訴える男爵令嬢のキャシー。

そのいじめの内容というのが斬新です。貴族学園の校舎裏にある壁。通称「匿名掲示板」に書かれたキャシーへの誹謗中傷。これがジュリアによって書かれたものだというのです。

この筆跡はジュリアのものと主張する王太子に対し、ジュリアの専属執事セバスが登場。

執事風情がという王太子ですが、このセバス、実は筆跡鑑定士の資格持ち。筆跡が全てキャシーのものと看破。

さてどうなるこの新しい婚約破棄劇。

やらっれぱなしはつまらない。したたかにやり返しましょう。その中で新しい恋が生まれるかもしれませんしね。

「ジュリア、ただ今をもって、君との婚約を破棄する！」
　鉄板のセリフから始まる婚約破棄もの。
　しかし理由は、壁の落書きに書かれたキャシー男爵令嬢への陰口が書かれたことと、　今までにあまり見られないものです。
　そして、落書きが原因で婚約破棄劇場が起こっているため、撃退の方法もあまり見られないものです。
　勿論この展開にスカッとすることは間違いありません。
　ただし、これはただの婚約破棄のものではなく、書き込みに対する恐ろしさも訴えられており、今の世の中を見つめ直す良い機会にもなる名作だと思います。
　是非今一度ご覧ください。

――女の敵はいつだって女なのよ。

どこぞのウサギキャラのママがそう言っていましたね。

でもってそんな発言のせいもあっていろいろありましたね（ォィ

そして本作は、まさにそれを体現したお話。

とある異世界の貴族の学園の落書きだらけの壁を中心とした……今までになかったタイプの婚約破棄劇です。

落書きがいったいどう婚約破棄と結び付くのか。
でもってどんな結末に落ち着くのか……是非とも見届けてみてください。

衝撃の結末がお待ちしています。