イチオシレビュー一覧
▽レビューを書くいつのまにか結婚したことになっていた。
- 投稿者: 退会済み [2024年 07月 11日 04時 57分]
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長く戦場に身を置いているバーナードの元に、母親から彼が結婚したことを告げる手紙が届き、彼は頭を抱えることになります。
彼は会ったこともないまま、書類上は妻になっているらしい彼女に「自分はいつ死ぬかわからない身。一度も会わないまま未亡人になるよりは離婚したほうが良いのでは?」と手紙を書くのですが、彼女からの返信は意外なものでした。
タイトルがとても気になる作品。
「離婚するつもりだった。」2人は本当に離婚してしまうのでしょうか?
彼は会ったこともないまま、書類上は妻になっているらしい彼女に「自分はいつ死ぬかわからない身。一度も会わないまま未亡人になるよりは離婚したほうが良いのでは?」と手紙を書くのですが、彼女からの返信は意外なものでした。
タイトルがとても気になる作品。
「離婚するつもりだった。」2人は本当に離婚してしまうのでしょうか?
登場人物、それぞれに思惑はありますが、基本的にみんな優しいです。中でも特筆すべきは主人公とヒロインの誠実に相手を思いやる心でしょう。ハピエン。いえ、ハピエン直前でしょうか。
8740字の異世界恋愛です。
衝撃的なタイトルですが、優しい作品です。
自由恋愛を前提としての婚姻の歴史は結構浅いもので、封建社会では会ったこともない人との婚姻はごく普通。ましてや戦時下とあってはこういうこともあるでしょうか。
しかし、本作の主人公バーナードの場合はかなり常軌を逸していました。戦場の前線で自分が結婚したことを手紙で知らされるのです。
明日どころか今日の命もしれない身、バーナードは相手の女性チェリーに「離婚」をほのめかします。それに対するチェリーの答えは「死なないでください」。
登場人物、それぞれに思惑はありますが、基本的にみんな優しいです。中でも特筆すべきは主人公とヒロインの誠実に相手を思いやる心でしょう。ハピエン。いえ、ハピエン直前でしょうか。
衝撃的なタイトルですが、優しい作品です。
自由恋愛を前提としての婚姻の歴史は結構浅いもので、封建社会では会ったこともない人との婚姻はごく普通。ましてや戦時下とあってはこういうこともあるでしょうか。
しかし、本作の主人公バーナードの場合はかなり常軌を逸していました。戦場の前線で自分が結婚したことを手紙で知らされるのです。
明日どころか今日の命もしれない身、バーナードは相手の女性チェリーに「離婚」をほのめかします。それに対するチェリーの答えは「死なないでください」。
登場人物、それぞれに思惑はありますが、基本的にみんな優しいです。中でも特筆すべきは主人公とヒロインの誠実に相手を思いやる心でしょう。ハピエン。いえ、ハピエン直前でしょうか。
何度も読み返しています。
読みやすく、登場人物の軽妙な台詞が特徴の短編で、このままちょっとした劇が仕立てられそうだなぁと思いました。
強いて言えば、母親から自分の結婚の連絡がきたあと、いきなり会ったことのない「嫁」宛に手紙を出すのは勇気がいるよな、と思ったことでしょうか。自分なら怖気づいて肉親に出します(笑)。「どういうこと?!」と。しかし、夫バーナードは新妻(仮)に直接メッセージを送ります。この夫婦間の直接・簡潔メッセージがこのお話の肝です。
一見殺伐としていますが、短文で交わされる「夫婦」のメッセージが端的に言って素敵です。
主人公二人の誠実で素朴な人柄と、明るい未来を示唆する結末に幸あれ。
読みやすく、登場人物の軽妙な台詞が特徴の短編で、このままちょっとした劇が仕立てられそうだなぁと思いました。
強いて言えば、母親から自分の結婚の連絡がきたあと、いきなり会ったことのない「嫁」宛に手紙を出すのは勇気がいるよな、と思ったことでしょうか。自分なら怖気づいて肉親に出します(笑)。「どういうこと?!」と。しかし、夫バーナードは新妻(仮)に直接メッセージを送ります。この夫婦間の直接・簡潔メッセージがこのお話の肝です。
一見殺伐としていますが、短文で交わされる「夫婦」のメッセージが端的に言って素敵です。
主人公二人の誠実で素朴な人柄と、明るい未来を示唆する結末に幸あれ。
相手も知らないままに結婚したふたりを繋ぐのは、一言きりの短い手紙でした。
- 投稿者: 石河 翠@「運命の番を嫌う訳あり娘は拒めない」配信中 [2024年 03月 03日 10時 53分]
姉の残した子どもをひとりで育てているチェリーは、ある日突然、貧乏子爵家の嫡男バーナードと結婚することになります。とはいっても、バーナードは戦場の最前線で戦っており、遺族年金目当ての、本人の同意すらない書類上の結婚です。
細かい事情などわからないバーナードは、チェリーのひととなりについて想像することしかできません。自分の置かれた状況からロジカルに考え、ある程度の状況を把握するバーナード。けれどいつの間にか、チェリーから届く一言だけの短い手紙が彼の心の支えになっていきます。
微妙にすれ違い、噛み合わないふたりの想い。じれじれもだもだを描くのが上手な作者さまらしい、もどかしい展開が最高です。いろんなことを考えすぎたり、抱える事情ゆえに言葉足らずになってしまうふたりから目が離せません。
これからのふたりを妄想したくなるラストに、思わず笑顔になること間違いなしのハッピーエンドです。
細かい事情などわからないバーナードは、チェリーのひととなりについて想像することしかできません。自分の置かれた状況からロジカルに考え、ある程度の状況を把握するバーナード。けれどいつの間にか、チェリーから届く一言だけの短い手紙が彼の心の支えになっていきます。
微妙にすれ違い、噛み合わないふたりの想い。じれじれもだもだを描くのが上手な作者さまらしい、もどかしい展開が最高です。いろんなことを考えすぎたり、抱える事情ゆえに言葉足らずになってしまうふたりから目が離せません。
これからのふたりを妄想したくなるラストに、思わず笑顔になること間違いなしのハッピーエンドです。
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