イチオシレビュー一覧

６３２７字の異世界恋愛です。

登場人物は二人。ヒロインは商家の娘キリコ。ヒーローは子爵家の三男ジェームス。

キリコはめったに現れない「聖女」の加護もちです。通常「聖女」の加護を持つ者は王子と婚姻し、世のために尽くすということになっていますが、キリコはそんなことはまっぴらごめん。「聖女」の加護を隠しとおし、ついには鬼門である十歳の洗礼式も乗り切ります。

「魔王」が生まれたのに「聖女」が現れない。しかも「魔王」はいつの間にか消滅。訝しがる声もある中、キリコは加護を隠し通します。

ただ一人それを見抜いたのが子爵家の三男ジェームス。彼は「相見」の加護持ちだったのです。ジェームスはキリコの考え方に共鳴し、商家に婿入り。ジェームスはキリコを「僕だけの聖女」と呼び、キリコはジェームスを「誠実な人」と呼び、二人は添い遂げます。

ちょっと変わった「聖女」のちょっと変わった純愛物語。ハピエンです。